歌舞伎の幽霊役で名を馳せた小幡（こはだ）小平次の怪談噺をアレンジ。中川信夫監督、77歳の遺作です。
小平次が愛憎のもつれから殺され、幽霊になる。幽霊役がうまいから、生きてるのか幽霊なのかわからないという怖さが面白い。時に芝居仕立ての七五調のセリフ回しがリズミカルで心地よく、義太夫、長唄、歌舞伎、和の世界観に浸れました。
主演の宮下順子さんといえば、ポルノ女優というイメージが強いけど、脱がなくても艶っぽい。辻村ジュサブローの人形に似てるなぁと思いながら観てました。あの人形を実写にしたような妖艶な小悪魔だった。
固定カメラのせいか構図も含めて芝居を観ているよう。キャストも3人のみで、一千万の予算で仕上げたATG作品です。
✴︎genarowlandsさん、ありがとうございました✴︎
