おーもり

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!のおーもりのレビュー・感想・評価

3.7
この最近のエドガー・ライト作品が連続で好きだったので、見ていなかった過去作をみてみた。

サイモン・ペッグがまともで優秀だった・・・。
堅物で不器用なデキる警官。
優秀すぎて左遷され、平和でつまらん田舎町へ移動になる。ってな物寂しいはじまりは意外だった。
引っ越しの時に植木抱えていくって何かよく見る気がするけど、そんなミームってあるの?

クセの強い同僚や町民にかこわれて、ちょっと淋しげな表情で、前向きにテキパキ仕事をこなす。
真人間すぎて気を抜く事を知らない凄腕の様子が、髪型も相まって、今見るとちょっとダニエル・グレイグ版ボンドの様にも見えた。

映画の好きな描写に、同じシチュエーションが起きた時に、序盤では出来なかったことが出来るようになる。とか、序盤に一言会話であった展開が実際に起きたり活かされたりって展開は好き。
エドガー・ライト作品は主役も脇役もめっちゃ細かい小ネタでちょっとした回収を繰り返してクスッとさせてくれてニヤけちゃう。
ほんと映画が大好きな監督なんだなぁと思った。そして、何か個人的な想いとか世の中に対して言い放ちたいことを映画にしているのかなぁとか思った。

悪趣味なゴア描写も悪びれなく入れて、ラストの馬鹿に振り切った展開も待ってましたという感じで楽しい。
そして明かされる、実は田舎怖い映画だったという展開も面白い。
世の中を凝り固まった古いしきたりで我が物としている極悪老人会をぶっとばせ。

サイモン・ペッグがまともでは無くなり終わってよかった。