psychedelia

フェノミナのpsychedeliaのネタバレレビュー・内容・結末

フェノミナ(1985年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

『サスペリア』と『インフェルノ』が1ミリも面白くなかったので不安だったのだが,これは面白い。前の二作は友人と観たんだが,やっぱり映画は一人で観るに限る。
『サスペリア』は冒頭の殺人場面の後はまるで別の映画のようにクドクドと冗漫な展開になってしまったが,こっちは最後の最後まで観客の目が回るのも御構い無しにぶん回すので,退屈しない。ご都合主義や理解できない設定などに気付く暇もない。観終えてから気付いても「ま,いっか」てな具合だ。
アルジェントといえば,みたいな特徴である原色の照明とか,殺戮の美学とかは今作では控え目。しかし,前作まで以上にカメラの構図などには気を配っているように思われる。特に会話の場面で多用される引きの構図は,良い効果を生んでいる。
アルジェントのファン的にはどうなんだろうなあ,この作品。昆虫博士の殺害シーンなんて,あまりにあっさりしていて驚いたくらいだもの。その辺り,賛否の分かれそうなところ。
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