LEON

コンタクトのLEONのレビュー・感想・評価

コンタクト(1997年製作の映画)
3.8
「科学と宗教の違いはあれど、目指すものが真理の追求という点においては同じだ」私の心の中にストンと落ちて来た台詞です。

人なら誰しもが考えたことがあるであろう「自分は何故、何のためにこうして地球に生まれたのか」という疑問。古代の人々は神が自分達を創り出したのだと考えた。そしてかつて宗教や哲学や数学や科学は、神様が何のために私達を創造したのかを解き明かすための手段だった。
それが近現代では、皮肉なことに「手段に過ぎなかった科学」の進歩により神様の存在が根底から崩れ落ちてしまった。これは人々の考えが「宗教<科学」にシフトしたということ。
こうして科学vs宗教の時代になるわけだけど、この映画からは「科学と宗教ってやっぱり必ずしも対立するものではないよね」というメッセージを感じる。

実際に科学はこれまで私たちがあり得ないと思っていたことをいくつも証明、解明あるいは可能にしてきた。
「宇宙人もしくは私達よりも高次元の人々(神様)はこの世に存在するのか?」この問いに対しては、「科学的に証明されてないから分からない」としか言えない。けれどこれは「決して存在し得ない、というわけではない」ということ。

私はあまりスピリチュアルは信じないタイプだけれど、だからと言って科学的に証明されてないものの存在を否定することはできないとも思う。
この映画には未来に可能性を託すメッセージ性が感じられるからすんなり心に落ちて来たのかもしれない。
LEON

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