南フランスのプロバンスを舞台に、それぞれ辛い過去を背負いながらも大親友である2人の中年男と、偶然出会った1人のおばあさん。この3人の友情と絆を描いたハートフルドラマ。
幼い時に母親から捨てられたロバンソン。
失業して妻に逃げられたガスパール。
子供から置き去りにされた老女ジャンヌ。
3人とも誰もが傷を抱えながらも、浜辺で小さな食堂を開くために、1つの家族のようになっていきます。
時にギクシャクしたり、時に子供みたいに思いきり笑いあったりと、その様子は本当に心温まるし、ずっと見ていたくなるほどのものでした。
辛い境遇でありながらも、笑顔で過ごせば何とかなるというのを具体化した作風ですし、この映画の「大丈夫。人生は何度だってやり直せる」というキャッチコピーの通りだと思います。
南フランスの海辺の美しさも映画の魅力を更に高めていましたし、そこへ抜群にマッチする素晴らしい音楽。切なさと希望が同居するラストも味わいがあります。
これは大当たりの掘り出し物。90分が瞬く間に過ぎ去りました。