ハリィしろかわ

宮本武蔵のハリィしろかわのレビュー・感想・評価

宮本武蔵(1961年製作の映画)
3.8
【シネマメモ帖 「宮本武蔵」(1961)の錦之助がカッコいい】

「STAY HOMEをCHANCEに変える」

ということで、時代劇映画の傑作、吉川英治の小説「宮本武蔵」を原作とした、内田吐夢監督・中村(萬屋)錦之助主演の映画「宮本武蔵」シリーズ全5部作の第一作である本作を鑑賞。

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1年に一本のペースで5年がけで製作された本シリーズでは、野獣の武蔵が後の剣豪として人間的に成長する過程と、「錦兄ィ」こと中村錦之助が若手映画スタアから名優として成長する過程がオーバーラップしており、見応えは十分。

本作では、武蔵がまだ「野獣」レベルの若者、新免武蔵(たけぞう)の頃、沢庵和尚の導きにより、姫路城天守で3年間の幽閉生活を送るまでを描く。

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幽閉前の暴れん坊武蔵=錦之助が、終始、画面上をところ狭しと走り回り、群衆を叩きまわる一方で、沢庵和尚の前では手も足も出ない無力っぷりの「動・静の演技」を見事に演じきるところが印象的。
とにかくエネルギッシュな錦兄ィ😁

関ヶ原の戦いでの敗北感を背負い、
故郷に戻ったものの、関所破りとして追われる身となった武蔵。
理解してくれる村人はおらず、孤立無援。
やむなく無益な殺生を繰り返し、
山に立て籠もる武蔵…
って、これ、スタローンの「ランボー」第一作目に似てる!🤣

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そんな「逃亡者武蔵」を捕まえる役目を
引き受けることになった沢庵和尚。

本作で沢庵和尚を演じる三國連太郎の、
まるで清濁併せ飲むギラギラ感&男性ホルモン臭が強烈すぎる🤣
まるで、武蔵の目の前に立ちはだかる巨大な「壁」の如く、武蔵を力と知恵でねじ伏せ、
武蔵を幽閉へと導く「策士」として描かれているのも印象的。
(「スターウォーズ」で例えると、ギラギラマッチョなヨーダか?)
あのギラギラ感には、息子の佐藤浩市も敵わないだろう、多分😂

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そして、劇中の伊福部昭による、「ゴジラ」のメインテーマを彷彿とさせる音楽が、誰にも手が付けられない武蔵の暴れん坊っぷりを表現している感あり♫

宮本武蔵は数多くの映画版・TVドラマ版があるが、個人的には錦之助主演の本シリーズが決定版だと思う。

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STAY HOMEが続く今日この頃、
武蔵が幽閉中に己の生きる意味を見出すのを
真似て、ワタシも自宅でこれからの生きる意味を見出してみるか(ちと大袈裟か?)🤔
引き続き、本シリーズを観続けることにしよう😄

追記:
武蔵の友人、又八を誘惑する情婦お甲のフェロモンが濃厚すぎる😍
いつの時代も、誘惑に抗えない男はいるものである。

#宮本武蔵
#中村錦之助
#内田吐夢
#三國連太郎
#映画すき
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