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ウェディング・バンケットのtheocatsのレビュー・感想・評価

ウェディング・バンケット(1993年製作の映画)
3.0
ネタバレ
♂同性愛に理解無き者にはひたすら苦い映画

パッケージをよく読まずに視聴したので最初からどうも異質な雰囲気を感じ、しばらく見てああそういうことかと気付く。

ニューヨークにおける台湾男子と白人男子の同性愛同居関係に、ヴィザ切れ貧乏芸術家中華女子が絡み、彼女救済のために台湾男子と偽装結婚の計略を立てるが、そこに台湾から両親が急ぎ駆けつけてきたことで重大なハプニングが巻き起こる・・・



映画の出来自体は「推手」よりこなれている感があり好印象。
ただ如何せん同性愛というものが全く理解の範囲外にあるので、フィクションとはいえ腰のすわりが悪い居心地の悪さが終始持続することになる。

そんな状態でも映画には引き込まれ、とにかく両親にはなぜかこちらが申し訳なくて仕方なかった。笑

初夜に男子がゲイとしてあるまじき「過ち」を犯してしまったため何と女子が妊娠! 
両親滞在期間が2週間のはずだったので妊娠が判明する3か月間くらいは居続けたことになるのかな? 
とにかくそれ以前に生じていた男子同士の諍い、そして女子の妊娠をどう収束させるのか気が気ではなかったが、すったもんだの末意外な小ハッピーエンドへ導いたのにはこちらもホッと安堵。 
ただ両親だけが傷心帰国となってしまったのは気の毒だったが、待望の孫に会えればまた変わるのかもしれない、という余韻を残してエンド。


これもまた前作同様、アメリカでの撮影とは思えない完全な中華映画。
中華式結婚の儀、祝福の仕方など文化的にも興味深く拝見できた。
しかし、やはりゲイの心理に関してはどう言っていいのか分からんよ。笑


総評三ツ星

002007
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