ウェディング・バンケットの作品情報・感想・評価

ウェディング・バンケット1993年製作の映画)

喜宴

製作国:

上映時間:109分

ジャンル:

3.8

あらすじ

ゲイの青年が偽装結婚したことから巻き起こる悲喜劇を、シニカルかつ感動的に描いたコメディ・ドラマ。ゲイであることを両親に隠し、恋人の男性・サイモンとマンハッタンで暮らす偉同はグリーンカードを欲しがっている女性・威威と偽装結婚することに…。

「ウェディング・バンケット」に投稿された感想・評価

つた

つたの感想・評価

3.8
なかなか複雑な要素があってよくこのオチになったなぁっていう。爽やかな気持ちになったわぁ^^
Ryosuke

Ryosukeの感想・評価

3.6
いかに相手のことを思っていようが、結局一方通行の暴力にしかなり得ないようなコミュニケーションを執拗に描いておりいたたまれなくなる。相手のことを思うことと、自分の幸福のために相手を利用することは区別できるのか。
言語の違いもコミュニケーション不全を助長する。
セクシャルマイノリティが感じるであろうしがらみや周囲の無神経な干渉も描かれる。母親は正直見ていて不快だし、親世代の「あるべき姿」(夫婦間に愛情が無いと分かってもあくまで孫が欲しいというような)への固執も醜悪に見えるが、これも世代間の価値観の断絶なのだろうな。
ラスト、それぞれが様々な思いを抱えつつ五人でアルバムを覗き込む姿は感慨深い。ラストカットの選び方のセンスも良。
拗れに拗れていく関係を描くストーリーは面白いのだが、イマイチ映像に魅力が感じられないし、印象的なショットも殆ど無い。病院の廊下での長回しのカメラワークがちょっと記憶に残る程度。
台湾ニューシネマの監督たちの特徴である、長回し中心で詩的、抒情的な画を期待していたのでそこはちょっと残念。
Kazumi

Kazumiの感想・評価

4.0
文化の違いにぶつかったら、誰かが譲歩したり何かが犠牲になったりするものだけど、この人達はみんなちゃんと自分の利益を出張するのが良い。そうやって衝突しながら落とし所を見つけるのが本当なんだろうな。その意味ではラストはいい感じのところに収まってた。絶対に分かり合えないことや、永遠に未解決のことも、分かってて、それも含めてまるっと持って帰るお父さんの包容力は理想すぎる。
見終わったあと、優しい気持ちになれる。
ウェイウェイが酔った勢いでウェイトンに迫るところが印象的だった。結婚したんだし、周りも祝福してくれてるし、もしかしたら…って。
偽装結婚、両親への罪悪感、妊娠…とギクシャクしても最後は家族として互いを愛せる。素敵。
Marrison

Marrisonの感想・評価

3.9
練られた台詞。不安要素のない演技。編集の結果も、センス溢れてスピーディー。なのに、楽しい楽しい披露宴の真っ最中あたりからダレ感が食いついてきたかも。作り手側の狙いどおりのダレ(偽装だからこそ)ってこと? にしても、ちょっと苦しくなる。
新郎・偉同が、嫁・威威の不機嫌&恋人サイモンの不機嫌&両親の邪魔さに囲まれてストレスフル、ってところとか説得力いっぱいあったし、そういうのにつながる『東京物語』的なシーンが散見したりして、全体上質だったわりには、、、観おわった時の満足感が意外にというかヤッパリというか低かった。病院行くか行かないかあたりからのクライマックスが話としての鮮やかさに欠けたせいかな。あくまでも小津方面に目をつけていけば、パパ・ママの存在感を絶賛したくはなるね。
それと、新郎新婦のキスの脇でのサイモンの拗ね顔(&その後の赤タオルで口拭いてあげる動き)可愛い! ただし、ゲイのリアリティーはたぶん足りない。偉同もサイモンも、目が本物とは違う。。

エンド曲のパーカッションがストーンズの名盤『ベガーズ・バンケット』の傑出オープニング曲を連れてきてくれた。それとこれとで世界の二大バンケット。
全員が同じように全てを知っていなくとも、それなりに幸せになれるもの。
No.864[二兎追う者は一兎も得られないと見せかけて五兎も得た話] 92点

非線形天邪鬼としては金熊と金獅子を二回ずつ受賞したアン・リーを複雑な目線で眺めているのだが、やはり演出や脚本は巧みであることは明白なので評価せずにはいられない。ただ、天邪鬼なので根本的に彼の作品を見ていないし、唯一見た「ライフ・オブ・パイ」は本当に嫌い。なんじゃそりゃってね。

本作品は”父親三部作”の二作目で(といっても主人公の父親役をラン・シャンという俳優が演じている以外の共通点を知らんのだが)、一見陰鬱そうな話だが、案外あっけらかんとしたコメディである。主人公のウェイトンはゲイの恋人サイモンがいるのだが、両親に孫の顔が見たいと言われ、貸しているアパートの不法移民ウェイウェイと偽装結婚することで結婚というステータスとウェイウェイのグリーンカードを得ようとする(二兎)。すると、舞い上がった両親が台湾から乗り込んできて、披露宴まで上げて盛大に祝うハメになる。と、ここまではよくある話なのだが、ここからがアン・リーの真髄。ウェイトンとその両親、サイモン、ウェイウェイの言語の壁や世代の壁を上手に使った隠れんぼが繰り広げられる。となれば最後は大団円となって全員ハッピー、といかないのもアン・リー流。上手いなぁ。結局、ウェイトンはサイモン、結婚というステータス、サイモンとウェイウェイと三人の子供、両親への打ち明け、ウェイウェイのグリーンカードの五兎を得て終了する。

時代が1993年だったので、ちょこっとだけACTUPが登場する。ACTUPはニューヨークで発足した団体なので、本部があったのだろう。謝辞にも名前があった。「BPM ビート・パー・ミニット」を今年のベストに入れようとしている私にとってはニヤリとさせられた。この頃、AIDSの話や周りの人間との軋轢なんかもあるだろうけど、特に描写していない潔さが良い。ウェイウェイも特に偏見なくサイモンに接しているし、家賃が絡んでいるとはいえウェイトンを軽く誘惑しているのも興味深い。

でも、なんだかんだ父親がいいとことってって母親が取り残されている感じが否めなかった。まぁ、ここで母親まで折れたら全員ハッピーというありえないハリウッド・エンディングになるから仕方ないのか…
R

Rの感想・評価

4.5
アメリカに住む台湾人ウェイトンはゲイで、サイモンという白人の彼氏と同棲してる。見た感じウェイトンがタチでサイモンがウケ。この時点で見てる側のちょっとしたステレオタイプを裏切ってくる。普通イメージ的には白人タチのアジア人ウケだよね笑 一人息子のウェイトンは、台湾の両親に、はやく結婚して孫を抱かせてくれと急かされ、結婚相談所に登録までされてる。そのゴタゴタを解消するため、両親がアメリカに訪ねてくる際に、アメリカで永住権を得たがってる女ウェイウェイと手を組んで結婚を偽装することをサイモンが提案。アメリカに到着して、結婚の話を聞いて大喜びの両親。だが、彼らは是非とも台湾流の盛大な結婚披露宴を開くことを望んでて、話が大きくなっていく…って流れで、前半は一個前に見たバードケージのような、親への偽装を実行していくプロセスがユーモラスで面白く、サイモンも友人として一家と一緒に食事をしたりしてるのに、全然ボロが出ないので、おおー、うまくいきそう、で、偽装のふたり、しゃあないから、もう披露宴という大波も乗り切ってしまおうって感じになるんやけど、披露宴のあと酔いに任せてとんでもないことをしてしまい、それがまさかの結果につながってしまう。披露宴のシーンでは、台湾風結婚披露宴が興味深く、日本式のに似てるけど、畏まってなくて騒ぎ方が尋常じゃないので、こっちのほうが楽しそうでいいなと思った。ゲームも面白そうやったし。台湾人って披露宴のあとは新郎新婦のホテルルームにやってきて大騒ぎするんやね。そこで麻雀やり始める人らとかおるし。まじカオス笑 後半は、それまでのトーンが一転して、さまざまな問題が彼らに降りかかり、感情がもつれ、真実が破裂しそうになる。ここからが正念場。この人たちどうなっていくんやろー、まさかのバラバラ…そうなったらやだなーと思ってたら、またまた意外な方向に話が進み始める。見てる間じゅう、こちらの持ってる固定観念をいろんな形で次々に裏切っていくのがめちゃくちゃよく出来てて、しかも、一番最後に一番大きなステレオタイプを破壊するシーンが待っている! それに関しては私がステレオタイプとして意識すらしてなかった部分なんで、びっくり&衝撃やったし、とても大きな感動を覚えた。そりゃそーだよなーそんなん全然ありえるよなーと。で、最後は、とても切ないけど、めちゃくちゃいい終わり方。ウェイウェイとママがそれぞれ涙してるのがすごくハートに響いた。ウェイウェイとママの不思議な関係、ホントに良かった。人間の愛情には、どこの誰でどういう関係だから、みたいなバリアは本来存在しない。それがすごく丁寧に描いてあった。説得力があった。素晴らしかった。この丁寧さはほんとアンリー独特だなーと思った。むちゃくちゃ好きな監督のひとりです。てか、アンリーってもしかしてゲイ? ブロークバックも監督してるし。93年にこんなゲイ映画撮ってるし。ってこれもステレオタイプですかね?笑 演出丁寧なクセに題材が尖りすぎやわこの人。不思議な人や。
本日2018年4月29日、鑑賞。
アン・リー監督のコメディ・タッチだがジ~ンとくる台湾映画。
ニューヨークで暮らす台湾青年ウェイトンは、アメリカ人男性と暮らすゲイであった。台湾の両親は「息子が早く結婚して孫を抱きたい」という強い願いがある。そんな両親を安心させるためにウェイトンは偽装結婚することになり、台湾から両親もやってきて中国出身の女性と結婚式を済ませる。
しかし、市役所での結婚式だけでは両親が納得せず、派手な披露宴が始まるのだが……
といった物語の中にみられる悲喜劇。

こうしたアメリカ・ニューヨークを舞台にした台湾映画。
物凄い感動作で涙が止まらない。
最後には全員が違う意味の涙を流している。
違う嘘をついて、違うことを我慢している。
それでもみんなで生きていく。
悲しいのに、こんなにも感動してしまうなんて、、、
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