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太陽はひとりぼっちのMoscatoBiancoのレビュー・感想・評価

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)
2.5
冒頭で沈黙の長い会話があります。
(この直前に一晩中話し合ったことになっています。不毛。)
会話終了後に部屋のカーテンを開けるとキノコのSFみたいな建造物が見えます。Ristorante Il Fungo というレストランです。いろんな映画に出てくるそうです。

なんかご近所は**ニュータウンの建設中みたいな風景が多いように見えました。
無機的、無個性/画一的、人間性の疎外とか言われることもあるかもしれませんが、だからこそワイは好みです。住んだことないけど。

ヒロインはモニカ・ヴィッティさん演じるヴィットリアです。今回もこじらせ系です。なんか微妙に『赤い砂漠』のときほどは良くなかったです。
相方はアラン・ドロン演じるピエロです。証券マンです。ヴィットリアの母が個人投資家でピエロの顧客という関係です。

市場が開いている時間は、ピエロは証券取引所で取引しています。この様子が凄いです。蜂の巣を突付いたような騒ぎです。あれで売買が成立してるのか/取引が漏れなく正しく記録されてるのか 不思議です。市場が休みの日に実際の取引所で撮影したそうです。

映画は単なる普通の日常生活です。でもヴィットリアが恋愛関係でこじらせてしまっています。
「わからない」と言うことが多く、ピエロからは「わからない と言うな」とか怒られます。

ちょっとこの映画の様子だと、ヴィットリアは暫くどんな男とも付き合えないように見えます。不毛。
まあ、そんなに深刻にならなくても(大して深刻でもないけど)、もう少し歳とれば考えも変わるんじゃないですか てな感じです。
長年一緒にいても必ずしもお互い理解し合えるわけでもないし。不毛。

そういう意味では、こういう映画を撮る監督のほうがもっと深刻にこじらせてたりして。

新聞の紙面1枚をチョイと見せるだけで、核兵器への恐怖感を表しています?
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