マリリン

太陽はひとりぼっちのマリリンのレビュー・感想・評価

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)
3.0
【新しい恋をすればいいなんてウソ】
◉1962年度カンヌ国際映画祭グランプリ受賞。
モニカ・ヴィッティとアラン・ドロンの美男美女コンビを見ているだけでうっとり。でもさすがそこはアントニオーニ監督、恋の無力さや虚無感がテーマとなっていて一筋縄ではいかないのが本作のポイント。
自ら婚約を解消したのにやっぱり落ち込んでしまう女心、でも女友達と何処かに行けばそれなりに笑えて楽しいし、新しい恋が始まると夢中になれるけれども、ふと世界を見渡せば結局自分の中にある虚しさはまだあって、ため息が出てしまう。
ヴィッティが演じたヴィットリアみたいな綺麗でスタイルも良くてしっかりしていて性格も悪くないのに、何処かに悲しみを抱えている女性って現代社会には多いと思う。でも、彼女たちは利口だからそれはどうしようもないことだと理解していて、ため息一つして心を入れ替えて次に進むことができる。ああ、切ない。恋愛の表裏一体ね。
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