黒羊

人生劇場の黒羊のレビュー・感想・評価

人生劇場(1983年製作の映画)
3.8
人生劇場(1983)

いやぁ〜最近は新作があんまオモロいの無いから昭和邦画を掘りまくってますが…やっぱ味があっていいですね!

アウトローを描いた任侠、底辺人間ドラマ映画が多いですけど、その時代の香りがプンプンするぜぇ〜で浸れますね。

忠臣蔵の吉良の地元生まれの瓢吉(永島敏行)は任侠親分の瓢太郎(三船敏郎)を親に持つ。瓢太郎に仕える吉良常(若山富三郎)は瓢吉を坊ちゃん!と世話をやく。

いじめられていた瓢吉を庇った事が発端で、吉良常は相手を刺し、逮捕。青年になった瓢吉は早稲田大学へ進学(また早稲田!青春の門かよ!)。
何故か学内で生徒らが対立しているアホ田大学で貧乏学生している時に、牛鍋屋で働くお袖(松坂慶子)と出会い、男女の仲に。

お袖がやらかした事で瓢吉はブチ切れた。その際、父瓢太郎が亡くなった知らせを聞いて、泣くお袖を振り切って帰省。

飛車角(松方弘樹)は身売りされていたおとよを連れ出し逃走。2人で隠れて暮らしていた。飛車角は恩義のある組がカチコミやるので兵隊志願した。しかしその隙に懸賞金をかけられていたおとよは何者かに連れ去られ、女郎屋に入れられてしまう。

カチコミ後、警察から逃げていた飛車角は瓢吉、吉良常が住む家の庭に侵入。2人に見つかるが、2人は飛車角を匿うのであった…

いやぁーあらすじが長いけど、ここまで書いておかないと「青春の門」と内容がごっちゃになるからね…

どっちも若山富三郎がホンマかっこええし、松坂慶子は脱いでるし、主人公は少年から青年〜という時代を過ごすし。

出番は少ないけど三船敏郎もかっこええねぇ!

吉田拓郎の妻になる森下愛子も出てますねぇ。勿論脱がされてます。容赦ねぇなぁ深作監督!

序盤の萩原流行の顔芸は爆笑やし、室田日出男、成田三樹夫もいつ見てもナイス!

瓢吉に仕える吉良常の若山富三郎が最高ですね。優しい…優しい漢やねぇ!
任侠の飛車角はスピンオフ映画も作られてるらしいのでそっちも観たくなった。

人生劇場は何度も映画化、ドラマ化されているのも頷ける、バランス良い群像劇ですねぇ。
原作小説は「◯◯編」とかいっぱいあって、もっと内容濃いんやろうけど、今のところ皆んなが必死に生きるけど不幸になっていってる人生は…味わい深い。
黒羊

黒羊