めしだ

ホテル・ルワンダのめしだのレビュー・感想・評価

ホテル・ルワンダ(2004年製作の映画)
4.0
「世界の人々はあの映像を見て、『怖いね』というだけでディナーを続けるよ」
熱いジャーナリズムを持ち、命の危険を顧みず虐殺の瞬間を撮影したカメラマンが、この映像を世界中に届けてほしい、国際社会にいち早く介入しほしいと願うホテル支配人に、嘆くように言ったセリフ。残酷な真実だろう。

この映画は、面白い面白くないという評価ができない。映画の興りがニュースだったように、この映画も報道だ。人類がどんなものか知りたければ必ず観なければならない。

話が少し逸れる。
現世人類は我々、ホモ・サピエンスしかいないが、ほんの一万年前まではネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)も生きていた。彼らの身長は2m近く、脳も我々より大きかった。つまり、生物としては彼らのほうが優位だった。
それにも関わらず、彼らが絶滅したのは何故だろう?我々となにが違ったのだろう?
その答えのひとつに、「残虐性」があるらしい。
ホモ・サピエンスは集団を作り、ネアンデルタール人を殺していたと思われる化石が見つかっているそうだ。交配が可能なほどに2つの種は似ていたのに、殺した。殺せた。ネアンデルタール人はホモ・サピエンスに絶滅させられたのかもしれないと聞いた。

我々が進化の末、手に入れた残虐性を痛感させられる映画だった。
もう、そんなものいらない。
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