主人公アーノルド(ハーヴェイ・ファイアスタイン)は、ニューヨーク・ブルックリンに住むゲイの男性。
彼は毎晩派手な化粧とドレスを着て、ゲイバーでトーチソング(失恋や片思いを歌った歌)を歌い生活していた。
そんなアーノルドの半生をトリロジー(三部作)に渡って描いたドラマ映画。
主人公アーノルド役のファイアスタインが自身の人生をもとに戯曲を執筆し、舞台には主演として出演している。1988年に映画化された作品。
同性愛者として差別を受ける立場でありながらも、家族との葛藤や苦悩、大切な人を失った悲しさも全て受け入れて、強く誇り高く生きていくアーノルドの姿に、涙無しには観れない作品でした。
大切な人を亡くした傷は消え去ることはないけれど、それでいい。その痛みさえ抱えて生きていく。
そんなアーノルドの決意が読み取れるラストシーンが特に印象的。アーノルドが大事そうに抱えるアランとの写真がまた良くて、号泣してしまいました…。
たとえ周囲に理解されなくても、一生懸命に生きている人の人生は美しく、素晴らしいもの。そんな大切なことを教えてくれる映画でした。