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希望の灯りのnozomiのレビュー・感想・評価

希望の灯り(2018年製作の映画)
3.8

ドイツ東部ライプチヒ近郊の巨大なスーパーマーケットで、無口な青年クリスティアンは在庫管理担当として働き始めた。

飲料担当のブルーノの指導のもと、フォークリフトなど新しいことを学ぶ日々。そんな日常の中で、菓子担当のマリオンと出会い、彼女に恋をする。 

ベルリンの壁崩壊から30年、社会の底辺にいる労働者階級の人々と日々の埋もれていく出来事に焦点を当てた作品。

独特の空気感と徹底的に構図を意識した撮り方が印象的な作品でした。

深夜のスーパーマーケット。新人のクリスティアンはブルーノと行動を共にし、仕事を覚える日々。

映画の内容はたったそれだけで、ありふれた日々の些細な日常を描いている。それだけなのに何故かいとおしくなる。

トーマス・ステューバー監督は、好きな監督にアキ・カウリスマキを挙げているだけあって、なんとなくだが作風が似ている。

何も起こらないようで本当は色んな事が起きていて、それは些細な出来事かもしれないが何故かとてもいとおしく感じる。

深夜に一人で布団にくるまりながら観たい作品。
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