TakahashiKie

少年のTakahashiKieのレビュー・感想・評価

少年(1969年製作の映画)
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大島渚の撮る子どもの眼が好きだ。救われない当たり屋業の親子、定住せずに旅館を転々と…芸妓さんをつけたり、デパートで外食したり、気前よく腕時計を買ってもらったり。その日暮の生活のはずなのに、一種の贅沢さを感じるのはなんでだろう。

天橋立まで切符を買った少年が、パンを頬張り無心で電車に揺られて、存在しない祖母の実家に帰る1人劇をしたのは辛かった。少年はずっと1人。
あどけない弟に教えるのはいつも遠い宇宙に存在するかもしれない宇宙人の話。真っ白な雪の中で幼い兄弟2人がたたずむシーンが印象的だった。
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