masahitotenma

大菩薩峠 完結篇のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

大菩薩峠 完結篇(1959年製作の映画)
3.3
中里介山の未完の長編小説を内田吐夢監督が映画化した「大菩薩峠」三部作の最終章。(1959)

将軍家直領二十五万石の甲府。
机龍之介(片岡千恵蔵)は、枯草に覆われた荒屋敷に起居し、悪徳旗本・神尾主膳(山形勲)の手先となり、彼の命じるまま、甲州街道でつじ斬りの凶行を重ねている。
兄の仇龍之介を探し求める宇津木兵馬(萬屋錦之介)は、主膳の策略で、甲府城に幽閉されるが、祖父を失ったお松(丘さとみ)や裏宿の七兵衛(月形龍之介)の手により城を脱し、駒井能登守(東千代之介)にかくまわれる。
好色な主膳は、財産目当てで名家の娘・お銀(喜多川千鶴)を稀代の名刀"伯耆の安綱"とともに、荒屋敷におびきよせるが、お銀は逃れて龍之助のもとに身を寄せ、2人は心惹かれ合うようになる。
やがて、龍之介はお銀とともに甲州街道をさまよった末、とある村にたどり着くが、そこはくしくも龍之介が殺した妻お浜(長谷川裕見子)の郷里だった…。

最後に、兄の仇討ちのため龍之介を追い続けてきた宇津木兵馬は大菩薩峠で宇津木家の下男与八(梅沢昇)に連れられた、龍之介とお浜の一人息子郁太郎と出会う。
その直後、"豪雨に狂う笛吹川"で、龍之介と宿命の再会を果たすが…。

~その他の登場人物~
・芸人娘お玉/ お杉(星美智子)
・曲芸師米友(加賀邦男)

「それでもわしのそばにいたいのなら、その帳面の一番終いに名を書いておくがよい」

「龍之介という人は自分の子を抱くこともできない可哀想な人」

「しかし、龍之介を果てしなき獄(業?)から救ってやるには、彼の命を絶つよりほかないではないか」

未完の小説だが、果たして映画の結末は如何に?
masahitotenma

masahitotenma