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バードのNowLoadingのレビュー・感想・評価

バード(1988年製作の映画)
3.6
 今日の一本。もしかしたら今年最後か。

 ジャズ奏者チャーリー・パーカーの生涯(20代以降か)をダイジェストで見せてくれる映画。ボヘラプのような勇気をくれるとかでは全然ない、ひたすらにバードがヤクとの葛藤を二時間半にわたり見せつけられる。気を紛らわすためにずっと酒とタバコを吸っている。これで果たして勝てるのかどうなのか。

 しかしただのヤク中ではない。サックスを握れば圧倒的な演奏で観客を魅了するアーティストになると。このジャズの音楽に救われるわけだ。じゃないとこの映画はひたすら鬱屈としたつまらない映画になっていたんだろうな。

 また一月前にこれを観ていたらふーんで恐らく終わっていたのであろうか。神田沙也加の件があった後に本作を観てしまった。どうしてこうも芸術家は頭のネジが吹っ飛んどるのかと思わせてしまう描写が多い(勿論全員がそうではないが大抵題材に選ばれるミュージシャンはどっか病んでる)。才能はいつも非常識だということなんだろうか。それとも人より感受性が高いから依存先がないと生きてはいけないか、苦しまなければならないということなのか。ずっと考えさせられる、タイムリーな一本になった(なってしまった)。

 今年も沢山映画を観ることが出来たのは良かったが、まだまだ観たいものは山ほどあるわけで、まだまだ少しずつ観れたらいい一年に来年はなってくれるであろうと思いたい。
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