公開当時、弟と観に行って以来の鑑賞。
アポロ計画において1969年アポロ11号が人類初の月面着陸に成功して以来、1972年の17号までで唯一月に到達できなかったのが13号。
未曾有の事故により絶体絶命の状況での宇宙飛行士たちの死闘と、彼らを帰還させるために奮闘するスタッフ、そして家族を描いた実話ドラマ。
展開はわかっちゃいるけど手に汗握る胸熱な140分!
自分が月面を歩く夢想…
すぐそこに月面が見えてるのに諦めざるを得ない無念さ。
でも、そこにしがみつかない強さ。
地球から片目を閉じて月に親指をかざすシーンで月への強い憧れを表し、
今度はアポロ13号から片目を閉じて地球に親指をかざす…。
家族の待つ地球への思いを象徴したこの脚色好き。
ジム・・トム・ハンクス
フレッド・・ビル・パクストン
ジャック・・ケヴィン・ベーコン
ケン(訳あって地球で見守ることになる)・・ゲイリー・シニーズ
この豪華キャストの宇宙飛行士たちはもちろん、
管制センターのフライト・ディレクターであるジーン・フランツを演じたエド・ハリスのオーラがスゴイ!
顔をしっかり映すまでの勿体ぶりは『地獄の黙示録』でのマーロン・ブランドの登場シーンのそれみたい。
最後までたまらなくカッコいい。
秒を争う緊迫した状況の中で、彼を始めとしたNASAの頭脳集団であるスタッフたちの試行錯誤、シャープ且つ人間味に溢れたサポートがそのチームワークとともにしっかり描かれててとてもリアル。
"You copy?"
"Copy that."
痺れる〜!
プロダクションデザイナー、マイケル・コンブレスの本気のセット作りに脱帽。
私はある種MCC(管制室)フェチかもしれない。笑
ラストはジーンの安堵の表情とともに目頭が熱くなる。
そう、この出来事は宇宙開発史において決して汚点ではない。「輝かしい失敗」なんだ。
〈note〉
本作は映画撮影では初めての無重力空間を作った。
パンフによると、NASAから借りた飛行機を時速500マイルで一気に急上昇させ、また一気に急降下する際に23秒だけ発生する無重力状態を利用して撮影したそうで、想像するだけでかなり大変な撮影!
劇中何かとその不吉さがクローズアップされる"13"…
酸素タンクの爆発が起きた日が4月13日。
アポロ13号の発射時刻がヒューストン時刻で13時13分。
乗組員3人の名前James, Fred, Jackの文字数が13。
(でも…私は誕生日が13日だから気にしない。むしろ好きな数字)
野口聡一は最も好きな宇宙映画として本作を挙げ「再現性が本当に高い」とコメントしている。