KANAさんの映画レビュー・感想・評価

KANA

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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.2


何度か観てる大好きな作品。
久々に味わいたくて。

昔より今のほうがずっと沁みた気がする。

子供時代の最終章、12歳。
もう決してあの頃には戻れない。
あの友情に浸ることはできない。

…作家にな
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アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

3.7


ヴェンダースやファスビンダーと並びニュージャーマンシネマを代表する鬼才、ヴェルナー・ヘルツォークによるカルト作品。

スペイン人がインカ帝国を滅亡させ、アマゾン一帯を支配していた1560年頃。
アマ
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雨月物語(1953年製作の映画)

4.2


『西鶴一代女』がすごくよかった溝口健二、二口目に選んだのは超有名な本作。

戦国時代、貧しい百姓の源十郎と藤兵衛一家は自分たちで作った陶器を城下町に売りに行く。
陶器は飛ぶように売れ、どんどんカネの
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

3.6


以前観てるけど改めて。

若きリヴァーとキアヌ。今となっては幻の共演作。

色褪せた画面、ハワイアンっぽいスチールギターの気怠い音色…
アイダホの広大な野原を突っ切る一本道のファーストシーンから、ノ
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サン・スーシの女(1982年製作の映画)

3.9


ロミー・シュナイダーが自身の企画として映画化し、奇しくも遺作となった作品。

舞台はベルリン→パリ。
少年時代に大切な人の命を2度ナチスに奪われたユダヤ人のマックスが、戦後年月を経たある日、隠れて生
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.8


親がよく観てた本作(シリーズ?)、私もようやくその気になり初鑑賞。

マカロニウエスタンのスターとしてハリウッドに戻ったイーストウッドの新たなイメージを決定づけたビッグヒット。

ルールに囚われず、
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.0


リメイク版の前にまず中国・香港のオリジナル版を鑑賞。

このデレク・ツァン監督、『インファナル・アフェア』で私が大好きなサム役、エリック・ツァンの息子さんというのにまずビックリ!

上海で暮らす安生
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.8


未見だったノーランの長編デビュー作。
監督自身の監修によって修復され、25周年リバイバル上映ということで思いがけずスクリーン鑑賞。

作家を目指す男ビルは、アイデア探しのために街で目についた人を尾行
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西鶴一代女(1952年製作の映画)

4.2


今年は溝口健二を開拓したいなぁと思ってて、遅ればせながらようやく1本目。

井原西鶴の『好色一代女』をもとに、映画としてのダイナミックな脚色を加えた作品。
監督は本作に全身全霊を打ち込んだそう。
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.1


満を持して鑑賞。

『TENET』を手がけた後、現実世界における核の脅威の意味について考えるようになったことが本作につながっているそうで(『クロ現』より)、そこを踏まえて観た。
個人的に、原爆の誕生
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ドント・クライ プリティ・ガールズ!(1970年製作の映画)

3.8


メーサーロシュ・マールタが手掛けた青春音楽映画。
70年代ハンガリーの閉鎖的な社会に生きる若者たちの日常をビート・ミュージックで彩る。

同じ工場で働く不良青年と婚約中のユリは、ある日皆の憧れのミュ
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Pearl パール(2022年製作の映画)

3.5


『X』のサイコ婆さんパールの過去に一体何があったのか?
気になり鑑賞。

飼い慣らしたワニ
ブロンド嫌い
徴兵

…などの前作の伏線が回収される感じが面白い。

パールが本音を狂気じみて語る長台詞と
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X エックス(2022年製作の映画)

3.5


サイコパス老婆の恐怖と気持ち悪さ。
観終わるともうそれに尽きる。笑

男女の若者グループがテキサスを訪れ…というフォーマットは『悪魔のいけにえ』。

前半は若者たちのポルノ映画撮影を通したエロティッ
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

3.9


『おみおくりの作法』のウベルト・パゾリーニが監督&脚本ということで観たかった作品。

余命僅かのシングルファーザーが、自分が死んだ後の息子の新しい家族探しに奔走しながら苦悩する姿を描く。

あぁ、胸
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ニューヨーク1997(1981年製作の映画)

3.7


カーペンターによるカルト的人気のSFアクション作品。

1997年(制作当時から見たら近未来)。
犯罪率が爆発的に増加し、丸ごと巨大な刑務所となったマンハッタン島に、大統領を乗せた飛行機が墜落する。
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デリカテッセン(1991年製作の映画)

3.4


『アメリ』で有名なジャン=ピエール・ジュネの長編デビュー作。

核戦争後の荒廃した近未来のパリ郊外。
ポツンと残る精肉店兼アパルトマンに、ある日求人広告を見た元ピエロの青年が住み込みで働くためにやっ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.3


ヴィルヌーヴが描くDUNEの世界へ再び!

前作が"静"の中で燻りながら予感させていた通り、銀河の覇権をかけた壮大な戦いへと動き出す。

全編IMAX撮影で得られる圧倒的没入感!
より攻めたライティ
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アダプション/ある母と娘の記録 【4Kレストア版】(1975年製作の映画)

3.8


アニエス・ヴァルダと並ぶ重要な女性映画作家、メーサーロシュ・マールタ。
TLに流れてくるまでその名すら全く知らず。
幼い頃に戦争を体験し、ハンガリーとソ連を行き来せざるをえなかったバックグラウンドの
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ザ・フォッグ(1980年製作の映画)

3.7


ジョン・カーペンターによる(監督、脚本、音楽)オーソドックスなホラー作品。

誕生100周年に沸く北カリフォルニアの小さな港町、アントニオ・ベイ。
午前0時、地元ラジオ局のDJスティービーが町の誕生
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冬の旅(1985年製作の映画)

3.6


アニエス・ヴァルダが80年代に撮りヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した作品。

南フランスの片田舎の畑で凍死体として発見された18歳のモナ。
彼女の死に至るまでの数週間の足取りを、路上で出会っ
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インサイダー(1999年製作の映画)

3.9


アメリカの大手タバコ会社での不正告発をめぐる実話ベースの社会派ドラマ。

アル・パチーノとラッセル・クロウの顔合わせってなかなかレアだと思って鑑賞。

何気なくチョイスしたけどこれは見入った!

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離愁(1973年製作の映画)

3.8


ナチスの影が忍び寄る第二次世界大戦下のフランス。
人々が逃亡する貨物列車の中で出会った妻子ある男(ジャン=ルイ・トランティニャン)とユダヤ人の女(ロミー・シュナイダー)の純愛物語。

カラーの実写で
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

4.3


黒澤作品8本目の鑑賞。

シェイクスピアの『マクベス』を日本の戦国時代に置き換え、様式美にこだわり抜いて描いた武将の一大悲劇。

素晴らしい!!

辺り一面に霧がたちこめるゴシックでミステリアスな世
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或る夜の出来事(1934年製作の映画)

3.9


フランク・キャプラ絶頂期の傑作。

終始明るい気分で楽しめた。

ストーリー的にはまぁ他愛のないボーイミーツガールもの。

ぱっと見、それぞれチョビ髭と極細アーチ眉がクラシカルすぎて微妙に思えるクラ
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いますぐ抱きしめたい 4Kレストア版(1988年製作の映画)

3.7


ウォン・カーウァイの監督デビュー作。

香港の暗黒街でヤクザな暮らしを送る若者の友情と悲恋の物語。

ネオンアート
スローモーション
ドラマチックな音楽
湿度を感じさせる空気感

この辺りがすでに独
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善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

4.1


ずっと気になりつつ、重そうで先延ばしになってた作品をようやく鑑賞。

1984年、東西冷戦下の東ベルリン。
反体制を取り締まる国家保安局"シュタージ"の局員ヴィースラーは、反体制の疑いのある劇作家ド
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ディーバ(1981年製作の映画)

3.7


昔、流行りに乗って片っ端から観たミニシアター作品群のうちの一本。
ジャン=ジャック・べネックスの長編デビュー作。

アルバムをリリースしない主義のオペラ歌手、シンシアに心酔する郵便配達の青年ジュール
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.7


齢80にして濃度が高すぎるクローネンバーグ ワールド。

近未来。環境変化に適応して人類は痛覚が失くなった。
そういう急速な進化のバグなのか、体内で新たな臓器が生み出される病を患っているアーティスト
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太陽が知っている(1968年製作の映画)

3.8


『ボルサリーノ』のジャック・ドレー監督
アラン・ドロン
ロミー・シュナイダー
モーリス・ロネ
そしてジェーン・バーキン。

これだけでもうワクワク!

南仏サントロペの別荘でバカンス中のジャンポール
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.9


パリ・オペラ座バレエ団所属のバリバリ現役ダンサーを主人公に起用したダンス映画。

オペラ座でエトワールを目指すエリーズ(マリオン・バルボー)が怪我で挫折し、コンテンポラリー・ダンスと出会い、再生して
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2


少し出遅れたけど観に行って大正解。
シンプルにエンタメとして大いに楽しめた。

まずあれをああする設定にワクワクする!こういうお話は大好き。
ランティモス監督の映画化したくてたまらなかった気持ちわか
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

3.8


90sのミニシアターブーム以来、久々に。

まさに「弱い犬ほどよく吠える」を体現した感じの、ヴィンセント・ギャロ演じるビリー。
嘘、犯罪紛い、モラハラ…最初はこの男に嫌気しか差さない。

だけど、彼
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0


1997年にSONYグループのSIEがプレステ用ソフトとしてリリースし、全世界でヒットしたリアルドライビングシミュレーターゲーム、グランツーリスモ。

恥ずかしながら、本作で描かれているGTアカデミ
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ジミー/さよならのキスもしてくれない(1987年製作の映画)

3.2


リヴァー見たさに。

よくある多感な年頃の少年が主人公の青春ドラマ。

1960年代シカゴ郊外。
高校卒業を間近に控えているジミー(リヴァー)に父親は、自分の母校へ進学しろと押し付ける。
一方お金持
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

3.7


大学中退からのウェイトレス。人生に行き詰まりを感じている30代女性のブリジットが、子守りをすることになった6歳の女の子フランシスとその両親であるレズビアンカップル(白人&黒人)と交流するひと夏。
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0


とても気になりつつ、評価が分かれてたので期待半分不安半分で鑑賞。

個人的にはかなり好みの作品だった。

近未来のAI技術が飛躍的に発展した世界。
人間と見分けのつかないレベルのAIロボット、シミュ
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