螢

アポロ13の螢のレビュー・感想・評価

アポロ13(1995年製作の映画)
3.6
結末は分かっているのに、不覚にもラストでは涙がこぼれた。
1970年に起こった、月へ向かう途中で爆発し、月面着陸を断念した宇宙船アポロ13号の救出劇を描いた実話に基づくお話。

宇宙船に乗る三人の宇宙飛行士たちは死と隣り合わせの絶体絶命のピンチの中で、そして、地上の職員たちはそんな彼らを無事に帰還させるために前例のないことを何度も何度も検討してシミュレーションしながら帰還のための手順を組み立てて…。

エンジン故障、酸素タンクの爆発、手動による軌道修正、電源凍結による極寒空間…と、次々に降りかかる困難に、始終ドキドキしてしまう。
地上職員が船内の二酸化炭素濃度を下げるための即席フィルターを、宇宙船にある筈の限られた材料で発明して、宇宙にいる三人に伝えるシーンとか、叡智の結集という感じで感激する。

それにしても、元々宇宙船に乗り込む筈だっのに訳あって地上に残らされた一人が、宇宙船のことについては誰より詳しいからと、同僚を救うために奔走し、その努力が仲間を救ったなんて、劇的というか、運命的というか…。

結末はわかっている分、ハラハラするとはいえ、安心して観られるし、事実は小説より奇なりを素直に楽しめる作品ですね。
宇宙空間の描写も、ハリウッドだけあって豪華で、全体としてとてもよくできた作品です。
螢