シネラー

悪魔のいけにえのシネラーのレビュー・感想・評価

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)
4.0
職場でリメイク作である
『テキサス・チェーンソー』
の話題が出た為、
原典である本作を初鑑賞。
個人的にスラッシャー・ホラー映画
では、一番好きかもしれない。

物語としては、
5人組の若者達が殺人一家の敷地に
足を踏み入れて襲われていく
シンプルな内容となっている。
直接的なグロテスク描写ではなく、
生理的な嫌悪感や緊張感から恐怖を
感じるホラー映画で良かったと思う。
序盤から不穏な雰囲気を醸し出し、
中盤以降にその狂気に直面していく過程
が丁寧に描かれていると感じた。
本作のヒロインを演じた
マリリン・バーンズは、
本作で一生分の叫び声を
上げているのではないだろうか。
ラストの狂喜染みた叫びは凄いと思った。

強いて気になる点を挙げるなら、
ヒロインとレザーフェイスの逃走劇は、
どこか間抜けに見えてしまう部分だった。

古典ホラーの傑作であり、
チェーンソーの音と共に迫る
レザーフェイスとその家族には、
恐怖と共にある種の芸術性も感じられる
濃厚な84分間だった。
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