辰巳ヨシヒロ氏のことは全然知らなかった。
だが海外での評価は高く、この映画もシンガポールという。
まさか海外の人から教わり、しかも映画として残していただいたとは驚きだ。
この映画はオムニバス形式なのだが、劇画という手法を編み出し生きていく上で必ず訪れてしまうような最悪な場面が描き出される。
原爆の話では、開始早々涙してしまった。しかしそこからもひっくり返される驚愕の展開。
定年間際の課長の話もものすごくよくわかる。トイレの話では昔の神保町三省堂を思い出した。トイレに入るとまさに芸術的と言えるようなエロい落書きがたくさん描いてあったのだ。
こうしたテレビでは絶対流せないような話ばかりだ。もちろん公にもし辛い。
だからこそ隠れた名作になってしまったのかもしれない。