トムハンクス。並の言葉の羅列では彼の凄みを表現できない。最初はまた偏屈なキャラやってんなと思っていたのに、物語のアップダウンに合わせて、静かにその表情を変えていく。同情したいのはこっちの方なのに、逆にこっちが励まされているかのように錯覚させられる。時にコメディチックすぎる瞬間もあるが、大いに笑えたしその分泣けた。
時間に追われる男が、時間どころか人生を失う。気づいてみれば2時間半のうちほとんどが再起を描いた物語だった。
アマプラで終了間近になっていたという理由だけで再生したのだけど、本当に見逃さなくてよかった。この人生、もし何かに絶望するようなことがあったら、もう一度観よう。