【カリスマの妻はつらいよ】
El Cidと慕われたスペイン貴族の伝説。
紀元1080年前後の史実を参考にしているよう。
キリストに命運を委ね、母国に愛と忠誠を誓ったRodrigoことEl Cid。
玉座にも権力にも興味はなく、ひたすらスペインの平和を願った彼は、自身への背信行為を知っても即刻赦す。しかし大切な人の名誉は傷付けない。そんな神対応で、どんどん人望は分厚くなります。民衆の期待を裏切らないようにと、最期まで自らのカリスマ性を王国の平和に利用させます。
受難のヒーローと言えばやはりこの人Charlton Heston。大体どの作品でも、頑なに信念を曲げない男なのです!
対峙する相手が、愛する女性の家族だろうと国王だろうとお構いなし。
CGを多用できないこの頃の大作は、渾身のロケが多いので迫力があって好きなのですが、本作は展開が早過ぎたり唐突だったりと、演出がイマイチで残念でした。しかし、宗教の対立を乗り越えて平和をもたらそうと尽力した伝説の男が、約1000年前から語り継がれているというのはもっと広く知られるべきかも知れません。また、北アフリカから攻めて来るYusuf率いる軍隊の衣装が、まるでイスラム過激派組織のようで、ちょっとゾッとします。
相変わらず正義の味方が似合うCharlton Heston。
そしてSophia Lorenほど野性的な魅力を放つ女優はいません。
好きな2人を同時に観れて眼福を得ました🥰
(ちなみに、Rodrigoの背後に立つ召使役がDustin Hoffmanそっくり。)