タイトルの通り、原一男監督の超私的なドキュメンタリー。
現代では作ることができないであろう、強くて、暴力的で、生々しい、「武田美由紀」という一人の女性を追った記録。
「母なる」女性の強い生き方に圧倒された。
作品中で二人の女性の「出産シーン」が映し出されるのだが、そこが個人的に衝撃的だった。
特に武田美由紀さんの出産シーンは固定カメラで陣痛から出産までの一部始終を写し続ける。
目を背けたくなる生々しさと怖さ、男性の弱さ、そして「出産」という女性だけが成し得る命懸けの行為の尊さが胸に突き刺さる。
賛否ははっきり分かれそうな作品だが、原一男監督自身と、武田美由紀という女性のパーソナルな部分を見事に描き出した作品だと思う。
2022/1/16鑑賞
