極私的エロス 恋歌1974の作品情報・感想・評価

極私的エロス 恋歌19741974年製作の映画)

製作国:

上映時間:110分

ジャンル:

3.7

監督

「極私的エロス 恋歌1974」に投稿された感想・評価

時代の記録とか「撮られることを本人が希望した」とか、作り手のそんな言い訳じみた言葉に従って盲目的に映画を観る必要なんてないし、蛮勇と裏表の計算とか愚直と同居する狡猾を極私的のマジックワードで覆い隠そうとするえげつなさが個人的にはダメージ大。

面白いものを見たとも思うが厭なものを見たとも思う。原一男の映画がすばらしいのは撮影者のそうした共犯性を自分を餌に引き出して、撮る側が共犯なら撮ったものを観る側も共犯なのでは、と捨て身で問いかけてくるようなところがあるからだと思っているので、これも、メンタルの安全地帯から単なる面白い映画として消費することなく(原一男は戦略的にそれを望んでいるように見えるが)、できる限り厭な気持ちを引きずっていきたいと思う。
C

Cの感想・評価

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めちゃくちゃさらけ出してて本当に極私的エロス。自力出産のシーンが凄すぎる…
未練から映画を撮るなんてみゆきさんにめちゃくちゃ惚れてたのかなと思ったけど何が良いのか分からない。現実の恋愛なんてそういうもんか。
みゆきさんは強いんじゃなくて未熟さ弱さから自分を守るための見せかけの強さなんだろうなあ
自力出産という強烈な見せ場があるが、それに至るまでがつまらず、全てを丸くは収めきれてない。
真子

真子の感想・評価

3.6
ドキュメンタリーって直接その人の人生観に触れるんだなと

出産シーンは勿論だけど
野生的な女の人だった
yuki

yukiの感想・評価

3.9
学生時代に見て衝撃を受けた映画を見直して見た。その後自宅で出産したのもこの映画の影響かもしれない。主人公の強さにまたもや圧倒された。
初の元町映画館。
初の原一男作品。

子供作ったけれど、女が勝手に出ていってそのうちひょっこり沖縄から連絡よこしてきたので未練たらたら追いかけた。
そんな作品。
少しは監督に共感しそうだなあと思って見始めた。

ドキュメンタリー映画っていったってそこまでドキュメンタリー映画じゃなくて普通の映画と思っていたから…めちゃくちゃドキュメンタリーでビックリした。
時代背景もあって音声も聞き取りにくく、英語字幕を追いかけてたよ(笑)
日本語音声を聞きながら英語字幕で脳内補完する…逆転してて面白い体験だった。

主演の武田美由紀の性格・見た目は、勝ち気な生意気な女。
子供の事を『ガキ』と形容したり、子供になってほしい性格について「安定とかいらないからもっとギラギラしてほしい」そんな感じの攻撃性を持った子供を渇望していたり。
苦手な部類の人だから見るのはムカついたし疲れたけど、そういう性格は見せかけなんじゃないかと思った。

自分で何もかも切り拓いていかないと前が見えない時代背景の閉塞感ってのもあるし、舞台が沖縄だしね。
女の喧嘩シーンでは「男と女は喧嘩してもセックスすればいいけど、女と女じゃセックス出来ないもんね」とどこか儚げな顔だしさ。

男との(監督と?ハメ撮りってやつ?)
セックスシーンは顔だけ写してるけど、やっぱり女性が一番美しく?妖しく?映る瞬間だと思う。
惚れ惚れしちゃったもんね。

黒人兵士の子供を世話して、でも色々あって手放して、でも気になって行方を探してまた世話しようとするのは母性ってやつなんだろうな。
これがあることで育児や世界を舐めてるような攻撃的な態度が中和されてるなと。
実際はそれが本当の思いなんじゃないかと思えてくる。

あそこまでガッツリ自力出産シーンを見せられると思ってなくて驚いた。
破水しまくりだわ、産婆つけてないわ、監督はビビってるわという。
ピンボケは偶然の産物らしいけど、タイミング良すぎてビックリした。
なんか自分が父親になった感を強制的に背負わされてる感じがこちら側は凄かった。
子宮から子供出てくる所、胎盤出す所。
ピンぼけさせつつ全部見せるのは凄い。
…高校の授業で「古いアダルトビデオかよ」レベルのモザイクを施した出産映像をカラーで見たけど、こちらのモノクロ映像の方が断然教材になるなと。
…ピンボケだから、一応見えてるから教材にはならんか…?(笑)

出産前と出産後で当然だけど全然お腹の膨らみが違ってビックリしたわ。
…出産シーンは凄く美由紀さん落ち着いてたように見えた。最後まで赤ん坊の事気にかけてたし。
そうかと思えば赤ん坊をお風呂に入れて、ニコニコ。
こちらまで癒やされた。
あれが女の本能的な強さなのかなと。

当たり前だけど、出産している女性は結婚してないからガッツリ見た事ないわけですよ。
その手前までは見た事もやった事も勿論あるけども。
だから、凄いものを見てる感が凄かった。
それを映画で、沖縄で、不特定多数に見せる武田美由紀の覚悟たるや。
凄いものがあったんだなあとフィルムから感じる。
でも武田美由紀と小林佐智子の出産シーンの撮り方が全然違うのは…元カノと今カノだから?

出産後は認定保育園みたいな活動をする。
なんかそこでは子供のためにお金を稼がないとって感じの母の顔になっててこれまたビックリ。

女って強いんだなあ、男って弱いんだなあ。
そんな映画だった。

ラストの船のシーン、赤ん坊が落ちないかヒヤヒヤしたよ(笑)
そしてエンドロールの音楽が加藤登紀子でまたビックリ(笑)
あ、小林佐智子さんは今の時代でもめっちゃ可愛いと思う(笑)
原監督うらやましい(笑)
至極私的観点においてだが、これを傑作と言わずにいる事はあまりに苦しい。

返還前後の沖縄が舞台となる映画といえば大島渚監督の「夏の妹」だが、「極私的エロス〜」におけるその情景はモノクロだからかドキュメントだからか随分と生々しい。
海・山ではなく、街の中のアパート等で気の荒い者同士の言い合い、かと思うと仲直りしたり愛し合い衝動の行為をしたり、ブラックソウルで踊り荒れ狂う者達、おさげ二つ結びの小林佐智子はマイク持つ手を震わせながら言い合いしその後悲しむ、カメラ持つ原監督はそれらを見て「こりゃなかなかええシーンや」と思いながら収めていく。

東京に戻った彼ら彼女らは、より「生きていく」という事に自覚的になっていく。
そして彼ら彼女らなりに「効率的なシステム」を恐れる事なく、試した。
生きる事だけで精一杯なのかも知れないが、それでも自己表現を忘れる事はなかった。産む側も産まれる側もその前後と比べると数の多い傍若無人な世代層であり、原監督も相当に大胆なものをカメラに収める事が出来た。
武田美由紀だけでなく小林佐智子も産んだ。共同生活の様子を拝見しながら、なるほどこうもポンポンと子供が産まれていたのだなぁ、世代人口多いはすだわと1972年生まれの僕も思ったのだった。
まだ観た事なくて、ここまで面白い邦画があった事に驚く。
Hiros

Hirosの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

口と音がズレ過ぎ。
タケダミユキの破壊力がハンパない。
偶然ピンボケとなったらしい出産シーンはなかなかエグい。
くそブスにしか見えなかったタケダミユキが出産後は少しマシに見えた。
小林の出産、泣かない赤ちゃんのグッタリした姿は本当にハラハラした。
能町みね子とのコメンタリーも面白かった。
kazco

kazcoの感想・評価

3.8
原監督の元恋人である武田美由紀という女性の存在感にブチ抜かれた映画。

映画序盤の沖縄での撮影では、武田美由紀の口の悪さと現地の人の方言交じりの掛け合いが部分部分でしか聞き取れず、途中で挟まれるテロップと原監督のナレーションで状況を把握するしかなかった。
映画後半は武田美由紀と原監督の現恋人である小林佐智子の出産シーンが映像体験として凄まじく、ピンボケで且つ白黒でこれだけの映像を映画として残せたのはこの時代だからできたことなんだろう。
dita

ditaの感想・評価

3.5
@シアターセブン  
終わって十三大橋を歩きながら彼女を表現する単語をずっと考えていて、フェミニストとか強い女性とか奔放とか情熱的とかどれもしっくりこなくて、結局この人はものすごく人間なんやなと。ため息が出るほど美しいショットもいくつか。
(まぁでも朝の11時から観るのはなかなかアレなやつやった)
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