【100年の時を経て、ソ連から日本へ】
1925年、期せずして100年前の歴史的名作を再鑑賞。1905年のソ連内部の反乱をベースとしたサイレント映画。
映画史的にモンタージュ理論を確立したとかなんとか。ただ、古典として知っておくか否かは抜きにしても「オデッサの階段」シーンは、名シーンと語られるだけの所以があったので一見の価値アリ。
1905年、日露戦争の直前、“血の日曜日”のような死者100名を超える事件が起きていたとは、そんな内政を知る由もなかった。
義務教育の報奨、誰しも日露戦争というワードは頭にはあるが、そこまでの時代の流れ、その細部まで知ることはなかなかない。ただ、こうしたアーカイブなどを通し、部分的に摂取するだけでも、何か記憶にあった情報が易々と書き換えられてしまうような、そうした瞬間がある。
アーカイブとして何かを残す。それだけでも後世にとって意味はある。ただ、世論を動かすだけの仕掛けを組みし残す。(ここではモンタージュ理論など映画業界全体として意義のある或いは革新的な技巧などを組み込んだ事が功を奏し、映画史的傑作として現代においても脈々と語り継がれる経緯を指す)
こうした取り組みも、ピックアップしてもらう上で重要なのか(商業的に売れる話ではなく文化の伝播として)、などなど。酔いと興奮冷めやらぬまま思ったのであった。