Vega

ラヴソングのVegaのレビュー・感想・評価

ラヴソング(1996年製作の映画)
3.8
大陸から香港に渡った二人の80年代から90年代にかけての10年のラブストーリー。
ラブストーリーなんだけど、私、この二人の関係は、同志、なのだろうなって思った。故郷を離れ都会をさまよって居場所を探す二人の10年だなって。
今じゃ、都会に出てひと旗あげる、田舎の親に家を建ててやる、なんていう人いないんだろうな。そんな意気込みでひたすら働くこの二人の姿になんともきゅんとしてしまって、たぶん私の一つ上の世代の人たち、故郷を想って上京して働いていた人たちの姿を彼らに重ねてしまうからかもしれない。
逢瀬に使っていた安ホテルを後に訪れ、「僕たちのベッド」なんて言う台詞も、飛び続ける鳥が束の間羽を休める場所って感じで切なくなるし、マギー・チャンが大陸の母に家を建てたって話すシーンは泣けて泣けて...

返還前の香港の景色も、テレサテンの歌声にもノスタルジーに浸ってしまう。

マクドナルドのユニフォーム姿のマギーもかわいい。ごはん頬張るマギーほんと良い。そして上等な服で着飾るとこの上なく美しくて、やっぱりゴージャスマギー・チャンが絶品。
Vega

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