Vegaさんの映画レビュー・感想・評価

Vega

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ローリング・ガール/巻く(2021年製作の映画)

3.8

頂点立つとか目標達成とか無関係だけど、なんとなく明日もゆるくがんばりたくなる。
大学辞めて家でアイスコーヒーとタバコの日々が、祖母の世話で家を留守にする母の代わりにキンパのお店を切り盛りすることになる
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あしたの少女(2022年製作の映画)

4.3

あちらでこちらでもインセンティブ。
成果を上げなければ生きていけない。
がんばることもがんばっている人も好きだけど、がんばらなければ生き残れない世界の未来は明るいのだろうか。
見えないふり、聞こえない
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.5

高官や首長が黙しても過去の事実は変わらない。日本映画界がこの歴史に向き合うことができて良かった。これは現代にも通じる、私自身の内面にも繋がる問題である。

シークレット・サンシャイン 4K レストア(2007年製作の映画)

4.9

イ・チャンドン監督の舞台挨拶と合わせて
やっとスクリーンで観れました。

原題は『密陽』韓国の街の名前で、監督が生まれ育った大邱から少し離れたところ。
監督は子どもの頃に、何もないありきたりな町なのに
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

4.2

いきなり映画的なショットがぶち込まれるから油断ならん。
ホン・サンスどうしたのかな?なんだか遺書を手渡された気分だよ。
タイトルどういう意味かなって思ったけど、ラカンでいうところの現実界ですかね、知ら
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アネット(2021年製作の映画)

4.7

創作せずには生きられぬ者たちの痛みに触れたホーリー・モーターズから9年経って、待ってましたのカラックス作品。まさかのミュージカル。
みんなが絶賛するミュージカル映画に乗れなかった経験を想起し一瞬怯んだ
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

4.2

静謐な画面に流れるおかしみとあたたかみ。

記憶を失う奇病が蔓延る世の中の治療回復プログラムは、日常のありそうなことなさそうなこと、ミッション遂行してポラロイドで記録すること。

覚えているのは好きだ
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チャンシルさんには福が多いね(2019年製作の映画)

4.2

諦めることと受け入れることとの違いはよくわからないけど、手に入れられなかったもの、手放したものたちに思いを巡らせたりもしますよね。
波乱があってもなお概ね良き人生かもと思えたら、それだけで充分幸せなん
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女は男の未来だ(2004年製作の映画)

3.6

お得意のへんてこズームの無い初期作品。
女は男の未来とか言われてもね〜〜。
全部幻想だよと言われたとしてもね〜〜。

冷たい夜の風に打たれてもまた明日は同じように生きるのが人生ですかね。

私のボクサー(2018年製作の映画)

4.7

ピンクのポスタービジュアルにロマンティックコメディなる惹句(どうしてくれよう)全く興味のないボクシング映画だし、と
ただオムテグ目当てに観てみたが、冒頭の夜明けの浜辺のシーンで持っていかれた!
大きく
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.7

良い‼︎‼︎ 息を呑む映像美!シアマ最高じゃん!もう素敵すぎる!!
同性愛が背徳とされた時代のクイアのものがたり。
女が自分の人生を選ぶことを許されない世の中で、女だけの孤島はひたすら優しいというシス
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鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

3.9

前作『薄氷の殺人』がとても面白かったので本作とても楽しみにしていたが、期待裏切らず!中国ノワール、いいよね〜!
ところどころギャグかな?って抜くかんじのシーン含めてめちゃスタイリッシュだった。光と影、
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凱里ブルース(2015年製作の映画)

5.0

5億点!
予告を見たときからこれは絶対好みの映画と思っていたが、予想を遥かに超えて来た。圧倒的な映像体験は言葉を失うよね。もう本当になんと言ったらいいのかな。

40分ワンテイクの長回しも圧巻でした。
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帰れない二人(2018年製作の映画)

4.0

冒頭から惹きつけられる。
やっぱりジャジャンクー良い!
とにかく好きとしか言えない自分が情けない。

未曾有の発展を遂げる中国という国で、消えゆくもの、取り残され忘れ去られるもの、変わらぬもの、変われ
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マルモイ ことばあつめ(2018年製作の映画)

3.8

日帝時代が舞台となる作品はいくつか観てきたが、登場する日本人の中には朝鮮人に好意的な人物も描かれ少し救われるのだが、本作はそのように息つくところが無くて辛すぎた。しかしこれが事実なのだよね。

「ウリ
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

-

女性の生きづらさを描き、韓国はじめ各国でベストセラー、さらに社会現象ともなった小説の映画化。

日本の予告も惹句も見事なコレじゃない感で、夫がコンユとなればこれはもう別物のエンタメと捉えたほうがいい。
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はちどり(2018年製作の映画)

5.0


中学2年生の少女の個人的体験が90年代の韓国の社会問題に接続されて見事としか言えない。誰にでも起こりうる日常の景色は社会的背景なしには語れないものなのだな。

最近は韓国ドラマもジェンダーイクォーリ
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青春神話(1992年製作の映画)

4.4

台湾の青春映画を観て沸き立つ感情を何と呼んだら良いのかな。

蔡明亮のデビュー作。当たり前だけどシャオカン若くてかわええ。李康生がいなければ自分の作品は無かったみたいなこと監督が言ってたけど、ここから
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完璧な他人(2018年製作の映画)

3.6

久しぶりにキム・ジスが観れて嬉しかった。チョ・ジヌンもユ・ヘジンもやっぱりいいな。ユ・ヘジン珍しく嫌な役だったけど。

韓国では引越しするとホームパーティーする習慣があるらしく、招かれた客はお祝いにト
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第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

3.6

トラン・アン・ユンの系譜を踏む映像美。と思ったら美術監修しているようだ。
あからさまの艶かしさも彼の影響かしらん。嫌いじゃないです。

チャン・イーモウの「紅夢」も一夫多妻の富豪に嫁ぐ女性たちの話だが
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さくらんぼ 母ときた道(2007年製作の映画)

3.5

母のことを想わずにはいられず。親不孝者の自分を省みた。
また母親として、こどもと一緒に無邪気に遊んだ時間は宝だなってしみじみしてしまった。

差別があからさまな時代に貧しくも一生懸命生きる姿をみて何を
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

4.1

キラキラダンス映画かと思わせて、ダンスの多幸感ありつつのメッセージ性ある戦争映画で、読後感はしっかり韓国映画だった。
ハリウッドのミュージカル映画に馴染みのある人はどう見るのかな。
私はその辺り門外漢
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.2

リュ・スンリョン率いる麻薬捜査班のメンバーが可愛い過ぎるじゃないか!私もチームに入れてくれ!
撮影現場も楽しそうだ。

しばらくはソーシャルディスタンスやらをキープしなきゃいけないらしいが、早くこうや
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春を告げる町(2019年製作の映画)

3.8

via「仮設の映画館」

震災をテーマに演劇を創る少年少女を軸に、広野町の人々の暮らしを折り重ね、復興とはと問いかける。意気込んで観始めるも、ふわりと優しく温かく。さらに感慨を深くさせられる良作だった
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つぐない(2007年製作の映画)

4.0

冒頭、タイピングが響く室内、床には屋敷の模型から列をなして逃げ出すように並ぶ動物たちのフィギュア。方舟を目指すようでもあり後のダイナモ作戦を予期させるようでもある。そしてこの部屋の持ち主である少女がい>>続きを読む

ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

4.8

緑のフィルター越しの照明と鈍い赤、黄味掛かった光が刺して、ベルベットのような光沢の画面。
劇伴は鎮魂歌のように物悲しくも厳か。
イレーヌ・ジャコブの美貌は誰の目にも確かで、飽くことのない耽美な世界。
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チキンとプラム 〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜(2011年製作の映画)

3.5

ロマンティックだね。
愛する人を慕い想い続けて音を奏でて。
彼女を、音を、喪った悲しみから死を選ぶ。
泣いてくれる人もたくさんいてさ、幸せなんじゃないかな。

女は現実を受け入れ、男はそれができないっ
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2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

3.7

螺旋階段の先にある診察室、シンメトリーの室内で施すカウンセリング、そこから導かれるミステリー。
双子の秘密は二重螺旋のいたずらのようで…
仕掛けいっぱいで飽きずに楽しめた。

8番目の男(2018年製作の映画)

3.8

元気が無いときは強い女性を見るに限る。
韓国映画だったら、チョン・ドヨンかムン・ソリの出演作。

面白かった!
ムン・ソリかっこいいな。素敵だ!

信念を通す、誠意を尽くす、そんなフィクションに救われ
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国家が破産する日(2018年製作の映画)

4.0

1997年のアジア通貨危機、韓国においてこの経済破綻による人々への打撃は甚大で、自殺者が激増した。
近年翻訳された韓国の小説の中でもIMF経済危機を題材にしたものも多く、その傷の深さを知る。

今年初
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秋津温泉(1962年製作の映画)

3.7

決まり過ぎる構図と仰々しい劇伴、完璧な美しさの岡田茉莉子。
プロデュース、衣裳、主演をこなす岡田茉莉子がかっこいいでしょ。
半生をかけて想い待ち続ける男が長門裕之なんだけど、私はいまいち魅力感じず。
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.9

久しぶりに好きなポン・ジュノ。

ソン・ガンホが主演なので期待も高まったが、予想以上であったこと、素直に喜んでいる。
初見では興奮してサイコーとしか言えず、けっきょく感想をまとめられず今に至る。
貧困
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.0

誰かと出逢って一緒に暮らして家族になって…とにかくオープニングの輝かしい幸福感…あの時間は確かに真実だったのに。

人は不完全で幸せは儚くて愛は不確実ですね。

いつもながら、あ〜わかる〜!と唸らせて
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