三四郎

男はつらいよ 私の寅さんの三四郎のレビュー・感想・評価

男はつらいよ 私の寅さん(1973年製作の映画)
3.5
今回は、ヘルマン・ヘッセの「青春は美わし」みたいな恋だった。

柱のきずは キリギリス
五月五日の キリギリス
粽たべたべ キリギリス
計ってくれた キリギリス

音楽の時間の思い出話。「背くらべ」を寅次郎少年は替え歌で唄い、綺麗な先生に叱られ立たされた。日が暮れてきて心細くなってきた寅次郎少年。キリギリス(綺麗な先生)が教室に入ってきて、何も言わずピアノの前に座り…寅次郎少年が歌った替え歌を唄い出した。その綺麗な先生は悲しそうな顔して歌ってた…。
寅次郎少年は最初ヘヘッと照れ笑いしたが、その先生の悲しそうに唄う姿を見ているうちに謝ろうと思った、しかし声が出ず、自分も悲しくなって泣いた…。

いい話だなぁ。私には替え歌や悪戯をする程の知恵はなかったが笑、黙っていられず、わからなくても挙手して喋ろうとしていた子供時代を思い出した。

なぜ田舎、田園風景といった日本の自然を映している時にクラシック音楽を流すのだろう…。童謡か唱歌か、この際、スコットランド民謡でもいいのだが、そういう曲の方が画と音が合うような気がする。なんの意図があって山田洋次監督は変にクラシック音楽を日本の風景に挿入するのか…。
電話代が勿体ないというおいちゃんの気持ちわかるなぁ。おいちゃんと同じように寅さんに腹が立った。しかしとらやの皆が九州旅行から帰って来るからあたたかく迎えたいという、迎えの準備をする寅さんを見て、憎めないいい奴なんだよなぁとも思った。まあ実際食事の支度も風呂焚きもタコ社長と源ちゃんにやらせて、寅さんは指示してるだけなのだが笑
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