カルーソ

BROTHERのカルーソのネタバレレビュー・内容・結末

BROTHER(2000年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

北野監督作品の中で1番好きかも。

本作のタケシは他作品より一際かっこよく感じた。常に死を覚悟してるからこその風格と余裕があり、スーツ姿にサングラスのスタイルは哀愁が漂いまくり。普段は寡黙なのに、喋るとユーモアはあるし、命の危機に扮したラストの方では「みんな死ぬぞ」と鼻で笑いながらのあの余裕。表情で魅せる演技が上手すぎる。

この作品は、題名にもなってる"Brother"という言葉がよく染みる。

「兄貴には命かけてるから」と言って、自分の頭打って死んだ山本の舎弟や、最期デニーを逃がすため隠蔽しマフィアと闘ったタケシなど、この作品は"Brother"の要素が多くある中、ヤクザの仁義を重んじるようなこういうシーンが個人的には印象的でカッコよかった。

ラストの終わり方も本当に秀逸。
デニーに持たせたバッグの中には「イカサマで巻き上げた60$と少しの利子 お前の兄 山本」って、カッコよすぎんだろタケシ。
あと、ラストの喫茶店でマフィアに囲まれた時も、全く物怖じすることなく、マスターに会計の際「修理代」と言って札束置くシーンもたまらん。そっから胸のポケットからスマートに拳銃取り出して外出てく後ろ姿がカッコよすぎて"兄貴ィィィ"って叫んでまいそうやったもん。

言語の壁を超え"生き様"で語るタケシの哀愁が本当にカッコよかった。

""ファッキンジャップくらい分かるよ バカヤロー""