ちろる

パニック・ルームのちろるのレビュー・感想・評価

パニック・ルーム(2002年製作の映画)
3.7
デビッド・フィンチャー監督によるお屋敷パニックムービー。
デビッド・フィンチャーの作品という期待感で観ると普通っぽいのかもしれないけどサスペンススリラーとしてはセンス良いし十分楽しめる。
ジョディ・フォスター演じるメグの一人娘サラの役は美少女時代のクリステン・スチュアート。
メグの娘を守りたいと心から願う母の強さに加えらサラの聡明さもこの作品に欠かせないエッセンスとなっていました。

さて、パニックルームとはお屋敷の中で万が一の時に隠れるシェルターの事。
このパニックルームの存在があるからこそ助かったのだが、逆にパニックルームのあるこのお屋敷でなかったら強盗に狙われる事もなかったという皮肉なお話でもあります。
カメラワークがとてもユニークで、パニックルームに映し出される防犯カメラと、実際の強盗側から見える視点とメグとサラを映し出す視点とテンポよく見せ、とても広いお屋敷の中で誰がどういう状況なのかが分かりやすいフィンチャーならではの演出が光る作品となっています。

ちなみに娘のサラが糖尿病を患っているという設定も緊張感を煽る要因となり、そのことが強盗3人組の人間性を剥き出しにするきっかけとなるのも面白い。
同じシチュエーションや脚本でもフィンチャーが撮らなかったら、おそらくここまで引き込まれる作品にはならなかったと思うから、さすがてした。

ジョディ・フォスターはとにかくこういう子供を守り、戦う母親役が似合いますね。
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