takanoひねもすのたり

刺青一代のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

刺青一代(1965年製作の映画)
3.3
再鑑賞
兄弟愛+任侠物

白狐の刺青背負った博打打ちの鉄太郎(高橋英樹)彼を庇ってヤクザの幹部を殺害してしまった仏具師の弟・健次(花ノ本寿)
2人は満州へ逃げようとするが途中で金を騙し取られてしまい足止めをやむなくされる
稼ぐために2人は地元の土建屋・木下組で働き始める

ブラコン兄とマザコン弟
戸板で運ばれてきた弟(瀕死)に駆け寄り、口移しで水を飲ませる兄、愛情が強い😅
うんまあ"死に水"の演出だけど、手拭いや着物の袖を使わず"口移し"にするところが監督

水車、花火、爆発、波しぶき(場面転換のサイン)
ひざ掛けの赤、革靴の赤、朱肉の赤、照明の赤、血の赤
ラスト10分に清順監督の外連味と様式美がくる
横移動、右手で唐傘を一回転、ぱんっと広げてくるり回しながら傘を差して走り行く
一連の所作の滑らかな動き、高橋英樹は流石か
襖を開け放つたびに色彩が変わる照明
殺陣を俯瞰から、ラスボスとの対決は下から仰角で捉えたカット、斬新

見返すと、監督作の分かりやすいほう
とっつきやすい作品だった