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ダイ・ハード4.0のnoteのレビュー・感想・評価

ダイ・ハード4.0(2007年製作の映画)
3.9
ダイハードシリーズ4作目。
ハッカーを利用して、テロリストがライフラインから防衛システムまでを掌握。サイバーテロが全米を揺るがす事件にマクレーン刑事が巻き込まれる。
今回はテロリストに利用されたハッカーの青年マシューとともに敵に立ち向かい、マクレーンの娘も登場。

3作目で完結したと思えば、12年ぶりに製作された、まさかの4作目。
時代が進んだのを逆手に取り、時代遅れのアナログオヤジとなったマクレーンと、最先端のデジタル技術を持つ若者マシューとのバディムービーの構図が面白い。
ジェネレーションギャップがあり、親子の触れ合いのようで微笑ましい。

マクレーンが肉体労働、マシューが知能労働と役割分担も明快。
前3作までのマクレーンと言えば、愚痴を言い、パニクりながら敵に立ち向かうのが共感を読んでいた。
本作では歳をとって落ち着いた設定なのか(危機に慣れたのか)クリント・イーストウッドのようにあまり語らないマクレーンの代わりに、マシューが喋りまくり、良い対比を感じさせるコメディリリーフにもなっている。

今どきの青年でひ弱なマシューが、得意とするハッキング技術を使い、マクレーンを助け、最後には精神的に逞しく成長する姿に若い観客は共感できるだろう。

テロリストの人質としてマクレーンの娘、ルーシーも登場する。
前作まではマクレーンが敵を小馬鹿にしてイラつかせるのがお約束だったが、娘もテロリスト相手に威勢が良い。
マクレーンの血を引き継いでおり、親が親なら娘も娘と前作までのファンがニヤリと出来る演出もある。

本作の最大の難点はCGに頼りすぎたアクションだ。
ヘリコプターに車をジャンプさせてぶつけるとか、マクレーンが戦闘機の上に乗ったりというのは、さすがに無理がある。
しかし、これが作品一番の見所であり、相変わらずのやりたい放題と喜ぶべきだろう。

限定された行動範囲やマクレーンの愚痴やパニックぶり、本物を使った破壊アクションなど「ダイハードらしさ」は減ってしまったが、マクレーンが年老いた分、ジェネレーションギャップに苦しむオヤジぶりが楽しい作品だ。
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