彼女の余命はわずか。
デキ婚で新婚期もなく、夫しか男を知らないとなると、まあ浮気ではあるけど、一度でいいから本気で『恋愛』を楽しんでみたい‥って心理は解ります。
私が彼女の立場なら同じことをしていたかも。
けど、残される家族のこともきちんと考えていた。父子の新しいパートナー、母親。
生活に追われ生きてきたアンが治らない病気になって、初めて『私』を優先させることに決めた。
原題からすると残された人たちの後の世界のためのように思えるが、個人的に、命の尽きるまで『私』が『私を主人公』に変えて生きていくお話しなんじゃないかと感じた。
色んなことをリストにあげ、ひとつずつ叶えていく。
でも、ひとつ叶えたら、ひとつ死に近くなる。
切ない‥。
医者とアンとの関係が刺さる。医者は最期まで人としてアンに寄り添ってくれた。