海が見たい少女に海を見せるだけの逃避行。2人の会話は少なく、大きな感情の起伏を見せない演出、しかし信頼しきった関係性が伝わってくる温かさがある。田舎町の景色の美しさとそこに住む人たちとの変な交流。一方的に話しかけてくる変人たちの話を聞いてるんだか聞いてないんだか分からないような顔でやり過ごす。ヴェンダースの空気がある。誘拐旅行の楽しさと、すぐ終わってしまうだろうという憂鬱さがギリギリのところで絡み合う。逃避行に未来はない。
タモリが歌ったりピアノ弾いたりトランペット演奏してるのを初めて見たかもしれない。