アキラナウェイ

マンマ・ミーア!のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

マンマ・ミーア!(2008年製作の映画)
2.8
僕の音楽の原体験はABBAでした。
父がABBA「しか」聴かないので、物心ついた時に我が家に流れていたのはABBAのヒットソングばかり。
因みに母は加藤登紀子「しか」聴かないので、僕の音楽との出会いはABBAと加藤登紀子です。

そんな僕が長らくスルーしてきたMamma Mia!

続編も何やら楽しそうだし、観てみましたが…。

好きな人、スミマセン!

えーと…
しんどい‼︎‼︎
僕にはめっちゃしんどい映画でした!!

ABBAの楽曲は間違いなく良いです!
Dancing Queenなんてやっぱり神曲です!

何がしんどいか。
テンションがしんどい。
うるさい。皆んなうるさい。特に熟女3人よ…。次に若手女子3人も。ドラマパートぐらい静かにして。
えーと、言葉を選ばずに言いますと、ババァ3人のオンステージとか勘弁して。

ネタバレ含めて、ちょっと色々ぶちまけますので以下ご注意下さい。

メリル・ストリープの歌唱力は認めています。上手いです。しかし、ABBAの楽曲は澄み渡る声が魅力であり、貴女のこぶしの効いた歌唱は僕の求めているものとは違います。

結婚式を間近に控え、見知らぬ父に逢いたいと3人の父親候補を結婚式に招待したソフィ(アマンダ・セイフライド)。母親の日記を盗み見して、母親と一夏の恋に落ちた3人の男性を結婚式に招待する。母親の名を騙り。
この、人の日記を盗み見する事も、人の名を騙る事も、これっぽっちも共感出来ない。母親がその3人と逢いたいと思うか?20年苦労して女手一つで娘を育てたのに、母親の想いを1mmも顧みない、自分本位の「サプライズ」。

な め て ん の か ! ?

3人とも来るってー!と頭の中がお花畑の花嫁。
3人とも来てしまった事でご機嫌斜めな母親。

ドラマパートは終始イライラ。
ミュージカルパートはこぶしの効いた歌唱が鼻に(耳に)つく。

えーと、そもそも。ミュージカル映画は、一定の悲哀があってこそ映えると言うのが僕の持論。

ダンサー・イン・ザ・ダーク、レ・ミゼラブル、ラ・ラ・ランド、グレイテスト・ショーマン…。
ほら、何れも哀しみや気分の沈みがあるでしょう?

でも、この映画に悲哀はない。
父を知らないからと不幸ぶるソフィは次の瞬間にはケタケタ笑ってベッドで飛び跳ねている。女手一つで娘を育てたと溜息をつく母ドナ(メリル・ストリープ)も、年甲斐もなくはしゃぎ、ベッドで飛び跳ねている。

そして、挙句結婚式を取り止めるソフィ。成り行きで3人のうちの1人サム(ピアース・ブロスナン)と結婚するドナ。

な め て ん の か ! ?

ギリシャのエーゲ海まで来た渡航費払えよ。簡単に結婚式を取り止めんなよ。

何せ叫んでばかりのアマンダ・セイフライド達若手女子も、いつまで自分達が世界の中心だと勘違いしているのかと呆れるABBAもといBBA3人の異常なまでのテンションの高さにも心底辟易とする。

唯一の救いは男性陣ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・ステルスガルド3人の落ち着いたまともな演技のみ。

舞台ならまた違っただろうけど、映画ではキツイ。

あ、明らかに馴染めていない英国紳士コリンの無理のあるハッチャケぶりは最後まで笑いを誘うけど。

続編は…様子見ます。