メイマーツインズ

あるいは裏切りという名の犬のメイマーツインズのレビュー・感想・評価

4.1
【隠れた傑作⁉︎シリーズNo.24】
《裏切りが狂わせた運命…》

フランス発、1980年代の実話を基に、パリ警視庁の内部対立を描いたハードボイルド・アクションの傑作!
前回レビュー作品”L.A.コンフィデンシャル〟の流れで、このフランス・クライム映画を久々に観たくなり…DVD所有で再鑑賞。

パリ警視庁の対立するチームを率いる警視の2人、ヴリンクスとクランを中心に激しくて切ない”情の世界〟を描いた物語。

黒の革コート姿のヴリンクスが渋くて、カッコいい!クランの鷲鼻も印象的(笑)
ハリウッド映画に出てくる美しいパリではなく、日常のパリの雰囲気を味わえるのもいい。

洗練された映像と味わい深い人間描写が素晴らしく、
それを象徴するような殉職した警官の追悼式のシーンは、情感に溢れていて、心にグッとくる…
パリ警視庁長官マンシーニ役のアンドレ・デュソリエの存在が、この作品をより魅力あるものに。ハリウッド映画のマイケル・ケインのようだ…
そして、男たちを支える女性の感情表現が奥ゆかしくて繊細、そして逞しい… これぞ、フランス映画。

ハリウッドで、ロバート・デ・ニーロとジョージ・クルーニーのダブル主演でのリメイクの発表から10数年…
まだ実現には至っていない…