トランスマスター

アマデウス ディレクターズ・カットのトランスマスターのレビュー・感想・評価

4.0
♯24 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの生涯

オーストリアの宮廷音楽家サリエリと精神病院に訪れた神父との対話からモーツァルトに関する逸話のダイジェスト。

◆良い点/注目ポイント
・凡庸ながら権力側の職に就き、音楽の才能を欲するために神に生涯の純潔を違うがそれも叶わず、それに対して神童モーツァルトは、経済的には恵めれないが神の恩寵を受け類稀なる音楽の才能とリア充生活をゲット。中世のキリスト教圏の考え方で神を呪ってしまうのは仕方ないとして、アートやスポーツの世界の生まれつき備わった才能の残酷な弱肉強食を見事に表現できています。
・貴族たちの昔の衣装がだんだん目が慣れて普通のファッションになってしまうところがポイント。音楽室の肖像画のようなズラが、終盤に差し掛かると結構カッコ良く感じます。
・オーストリアのヨーゼフ2世の高貴で上品な雰囲気がTVゲームに出てくる典型的な太った王様のイメージとかけ離れていてカルチャーショックを受けました。
・サリエリのモーツァルトの楽譜を見てあまりの才能に愕然とするシーンや、共同作業をするシーンなど何の楽器も演奏できない私としてはただ憧れるばかりです。
楽譜を見ただけで音がイメージできる人って凄いと思います。
・中世の棺はエコ仕様。袋に入った遺体が棺から飛び出してくるので再利用できます。

◆改善点
・モーツァルトの笑い声が癪に触ります。
私の苦手な周波数です。

◆総括
・この作品を観るまでサリエリについて全く知りませんでしたが、
サリエリの視点からのストーリーテリングは大正解だと思いました。
彼の反応や音楽に対する知識の解説が無いと、モーツァルトの楽曲がどれだけ凄いのか私のような素人には伝わりません。
この作品をリメイクするならキャスティングは…。

モーツァルトの奥さん→
キャリー・マリガン
モーツァルト→
ナイナイの岡村さん(笑)

-2020年 24本目-