トランスマスター

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3のトランスマスターのレビュー・感想・評価

3.0
♯71 “89P13” ロケット・ラクーンの秘密

舞台は
ノーウェア
オルゴ・コープ社
カウンター・アース
地球など

主人公はロケット・ラクーン

ノーウェアにあるGofG本部でガーディアンズが空飛ぶ金箔男アダム・ウォーロックの襲撃を受ける。戦闘の結果ロケットが重傷を負うところから物語はスタート。
彼らはロケットの命を救うため、オルゴコープ社にあるロケットに内蔵されたキルスイッチを解除するパスキーを探す旅に出ます。

この物語は、ロケットの過去を掘り下げ、彼がどのようにして現在の姿になったのかを描いたGtoGトリロジーの三作目でありながらロケットに焦点を当てたスピンオフ作品です。

幼い頃にヴィランのハイ・エボリューショナリー(以下ハイ・エボ)によって遺伝子操作実験されたロケットは、アニ・メンと呼ばれる擬人化された動物たちとの友情を育みますが、彼らの創造者ハイ・エボに裏切られることになります。
話は現在に戻り、ガーディアンズは地球に似せて作られたカウンター・アースへと旅立ち、アニ・メンの住民たちと協力してハイ・エボの野望を阻止しようとします。一方、アダムとアイーシャはソヴリンを守るためにハイ・エボとは別の勢力としてガーディアンズを追跡します。
クライマックスでは、ハイ・エボリューショナリーがアニ・メンを滅ぼし、カウンター・アースを再創造するために爆破させようとする計画が明らかになります。ガーディアンズはこれを阻止できるのか?

◆良い点/注目ポイント
・ピーター・クイルに終始興味の無いガモーラの振る舞いが、綾波レイの姿と重なります。
・後半の長回しのバトルシーンの疾走感が最高です。

◆改善点
・アダム・ウォーロック役のウィル・ポールターの顔を観るとムカつきます。
彼に罪はなく彼の過去作品の役柄のせいです。

◆総括
・落ちこぼれヒーロー達が成長していく物語とジェームズ・ガン監督の生き様が重なりました。

1960年喋る巨木グルート初登場
1969年に『GtoG』の面々がマーベルコミックスに初登場
1973年破壊王ドラッグス初登場
1975年暗殺者ガモーラ初登場
1976年ピーター・クイルとロケット・ラクーン初登場
ソーやキャプテン・アメリカと共演して
1990年に30年の時を経て念願の『GtoG』単体のコミックが出版になるが第62号で休刊してしまう。
2008年メンバーを総入替して舞台を30世紀からマーベル・ユニバースと同時代に合わせて『GtoG』復活
2014年MCUで映画『GtoG』公開
ピーターとロケットを基準にしても38年の下積みを経てメジャータイトルになる。

ジェームズ・ガン監督は、
『悪魔の毒々モンスター』でも馴染みの
NY低予算映画界で知らないものはいない
トロマ映画でロケハンや脚本の書き方、演出方法やケータリングの発注まで映画作りの全てを学び低予算のインディーズ映画を数本監督。ディズニーからオファーを受け巨額の予算を使ったMCU映画『GtoG』トリロジーを完成させる。特に今作はディズニーから解雇通告を受けた後の制作にも関わらずきちんと作品を作り込みヒットさせてから、
ワーナー・ブラザース傘下のDCスタジオの共同会長兼CEOとしてDCEUを牽引していく。

最後まで与えられた仕事をやり切って自分のポジションを引き継いでいくジェームズ・ガン監督やピーター・クイルの姿は、仕事人の理想像でした。

私はこれからもMARVELとDCを追いかけて行きます。

-2024年71本目-