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ふしぎの国のアリスのkanaco4月末までお休み中のレビュー・感想・評価

ふしぎの国のアリス(1951年製作の映画)
3.7
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』をディズニーがミュージカル・アニメ化。好奇心が旺盛な少女アリスが常識外れで不可思議な世界に迷い込み冒険する物語。手描きタッチの絵柄、個性が尖り過ぎるキャラクターとそれぞれの持ち歌、何よりナンセンスでシュールな世界観が特徴的で惹きこまれます😆💕(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

サンリオ人気キャラクターのプロフィールを読んでマイリストから見る作品をチョイスするシリーズ(ご興味のない方すみません)。

2023年サンリオキャラクター大賞で6位の〈マイメロディ〉。1975年デビュー。ピンクのカワイイ“ずきん“をかぶった白いウサギの女の子メロディ。ずきんはお婆ちゃんが作ってくれたらしいです。マイメロちゃんは元々有名ですが、やっぱテレビ東京で放送していた『おねがいマイメロディ』が記憶新しいですね。今でもマイメロちゃんのあざとい「お願い♪」という声が脳に響く(でも本編見たことない)…と言いつつもう18年くらい前のアニメらしい…その事実がホラーよりよっぽど恐ろしい!

ウサギ関連の映画はかなり豊富で迷ったのですが、クロミちゃんの時(ヤン・シュヴァンクマイエルの『アリス』)に合わせてディズニーの『アリス』をチョイス(つまりは全然関係ないってことです🥳)。でも私の偏見でいうと、クロミちゃんよりマイメロちゃんの方がヤン先生の作品を好きそう(事実無根)🤔

幼稚園に上がる前にVHSをプレゼントしてもらってから、数えきれないくらい鑑賞しています。MARKは前回書いた内容に加筆・修正しています。

◆あらすじ◆
ある日の昼下がり。アリスは姉と一緒に野原で歴史の本を読んでいました。でもアリスにはその本は退屈。姉の目を盗んで飼い猫のダイナと川辺でのんびりとしていたアリスですが、そんな彼女の目の前に大きな懐中電灯をもったチョッキ姿のシロウサギが飛び出してきました。何か叫びながら走り去っていくウサギを追いかけたアリスは、そのまま大きな穴に落ちてしまって…。

❶ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』をディズニーがミュージカル・アニメ化

ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』をディズニーがミュージカル・アニメ化。アリスという好奇心が旺盛な少女が、シュールで不思議な“ナンセンス”世界に迷い込んで冒険するストーリーです。

『不思議の国のアリス』は小説やマンガ、映画・ゲーム・アニメなどだけでなくファッションや一般的な雑貨まで、あらゆる分野でモチーフとして使われているので、この映画を見ていると最低ラインの知識が得られて、他コンテンツへのアンテナに敏感になれるので良きですね。前回私が鑑賞した時も、小林泰三のミステリー小説「アリス殺し」を読むための復習として鑑賞した記憶があります。映像作品としてはこのディズニーが最も知名度の高いアリス作品なのではと思います🤔

昔のディズニー映画らしい手描きタッチが可愛いアニメーション、次々に出てくる個性が尖りすぎたキャラクターとそれぞれの持ち歌、何よりナンセンスでシュールな世界観が特徴的かつ惹きこまれます。私にとっては、初めてのナンセンス・シュール映画だったし、初めての夢オチだった気がします。

幼稚園入る前くらいの時にVHSを親戚にプレゼントされたのですが、子供の頃は逆にあんまり怖く感じなくて、中学生くらいになると逆に〈常識がまったく通用しない、頭が痛くなるような世界観〉に恐怖を感じ、高校生の頃にはそのデザイン性に魅かれ、大学生くらいになるとこの奇妙な世界観に面白味を感じる…年齢が上がるにつれてイメージが変化していくようなアニメでした。

❷年齢が上がるにつれて変化していったのは怖いまたは引くキャラクターもかも🤔

小学生くらいまで一番トラウマだったのは、強引なストーリーテラーの双子トゥイードルディーとトゥイードルダムが披露する「セイウチと大工さんの話または好奇心の強いカキの話」。子供心に「ひどい!!」と憤慨したことを覚えています。あれは、よく考えると〈子供攫い〉のお話ですよね。女子高・女子大時代は〈女だけが集まった世界の怖さ〉を体現するようなガーデンの花たちのシーンが怖かったですね。あの一瞬で敵味方がクルリとひっくり返る様はリアルなのですよ~少なくとも私が経験してきた学生時代の女の集団においては。社会人になって一番上司に圧迫されていた時代は、パワハラからなる独裁政治の図であるハートの女王とトランプ兵にターンにうんざり気味。

今再鑑賞して頭がイっちゃいそうになったのは〈話が通じない人間との会話のドッチボール〉「なんでもない日のお茶会」ですね~。マッドハッターと三月ウサギの行動も思考も全く掴めず、理不尽過さはもはや非物理の暴力、聞いていて一番頭がおかしくなるかと思った。疲れているときに見たら気が滅入っちゃうわけです😂

いやー、不思議の国の住人は厄介なキャラクターばっかり!!そんな中、チシャ猫はやっぱり癒し(愉快犯で性格はよろしくないですけど)! チシャ猫が一番好きです🥰

❸『不思議の国のアリス』は楽曲も短くて覚えやすく可愛いものが多くて好き

色々な種類の花々が一緒に歌う「6月の花園には夢の幸せいっぱい 花たちの歌が響く きらめく昼下がり🎶」の〈きらめく昼下がり〉とチシャ猫が「この俺は 摩訶不思議 魔力を持った猫さ そこらの奴らとは 偉さが違うよ🎶」と歌う『トゥワズ・ブリリグ』はふとした時に口ずさんで歌ってしまうくらいお気に入り。

マッドハッターと三月ウサギが歌うサイコパスソング、「なんでもない日 バンザイ!私に? そうだ!なんでもない日 バンザイ!私の? そうだ!さあ ろうそく消したら願いが叶う 幸せやってくる なんでもない日ーおめーでとうー!🎶」な〈誕生日じゃない日のうた〉は今一番の恐怖ソング🤣

♥♦♠♣🐝「不思議の国のアリスの世界観は本当に奇妙なり。ディズニー映画なのに疲れている時にみるとけっこう精神にクル。やっぱりナンセンス世界だからですかね~。こちらが困るような尖りすぎたキャラクターばっかり、怒涛のように攻めてくる😂まぁ、たまに向こうの世界に身を委ねるくらいの思い切りの良さが吉ですね~。時々ふと、見たくなって見返す作品です」