ピュンピュン丸

山口組外伝 九州進攻作戦のピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

山口組外伝 九州進攻作戦(1974年製作の映画)
3.7
【主演】菅原文太『夜桜銀次』
【出演】梅宮辰夫、渡瀬恒彦、松方弘樹、志村喬、佐藤慶
一回観ただけだと、よくわからなかった。『夜桜銀次』の死が契機となり、山口組(兵藤組)の九州侵攻が進んだということかな?
この当時の役者は皆凄いけど、特に、この「文太」と、健さんと勝新は別格。演技じゃなくて、存在そのものがそのままピタリきてる。そもそも内面の太さとか情念の爆発とかが、演技などという後天的なものじゃなくて、その役者本人の人生のなかで研ぎ澄まされていたような。まさに天為。
健さんのヤクザ映画は『侠』の字が、文太のは『信』の字がピタリとはまる。あくまで私見だけど。
「銀次は既に死んでいるかのよう」と作品中にある。『死場所』を探していたのか、それがつまり『武士道』ということなのか。

大きな岩がゴロゴロと転がるように生ききった男の生きざま、いや、死にざまがここに描かれている!