拘泥

ぼくら、20世紀の子供たちの拘泥のレビュー・感想・評価

ぼくら、20世紀の子供たち(1993年製作の映画)
4.3
と、前作のラストに祈りを捧げた次がこれである。
パーヴェル・ナザーロフとしてカメラに映る彼の現実或いは人生としての映画。ストリートチルドレンの彼らの写真の中に潜む一片のフィルム。映画であることの宣言からの現実への接近に成り立った前二作品から、現実であることの宣言に映画への接近へ。となると流石にキアロスタミをバリバリに意識させられて、『ホームワーク』すら見てないことを後悔。ここまで撮ることを考えていたのか、はたまたソ連崩壊のうちここまで撮らなければならないと思ったのか。いずれにせよ驚嘆すべき傑作。
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