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ロビン・フッドのにくのレビュー・感想・評価

ロビン・フッド(1991年製作の映画)
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J・アーヴィン監督『ロビン・フッド』(91)。アウトロー宣告されたサクソン貴族ロバート・ホード(P・バーギン)は、ロビン・フッドを名乗り仲間と共にノルマン貴族に立向う。S・A・ノーレンは、本作が歴史家J・C・ホルトの助言を容れ、抑えた色調でリアルな中世描写を行っていると絶賛する。
だが、中世的リアリティを付与されたバーギン=ロビンは、E・フリンら往年のロビンに比してどこか垢抜けない。茶色を基調とする衣装も、5月の新緑の象徴であるはずのロビンから若さを奪っている(U・サーマンのマリアンは元気だが)。地味に過ぎたかどうか、本作は米ではTV映画に格下げになった。
まぁ、ホルトが助言してるだけあって、最後のロビンとマリアンの婚姻のシーンは明らかに五月祭として描かれていて、それまで作品に立ち込めていた霧が朝日が昇ると共にそこで晴れるというような演出もなされてはいるんですけどね(いつのまにかロビンの衣装も緑色になるし)。遅きに失している感あり。
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