尼さんがバイク2ケツして自動車教習を経由しゴーゴーダンスに至る序盤からして素晴らしい和製「罪の天使たち」。スキンヘッドの尼さん達がスキャンダルに染まっていき、遂には暴力団に乗り込む破壊力の前には作劇の中途半端さも霞む。正直過激さも中途半端だが好きとしか言いようがない空気が流れる。「バス映画」としても記憶されるべき。

• #tjr2017

京都の尼寺。心優しいが、カツラを被って踊りに行ったりする安田道代。ある日、ヤクザに追われる娘を助ける。ソープで働いていたが、売春を強要され、逃げ出したという。やくざと尼の闘いに。

安田道代がズラ被ってミニスカでゴーゴーも決めるハイカラな尼さんに扮し、ヤクザ相手に啖呵も切る大活躍を見せるヒロインもの。
三木本賀代のトルコ嬢姿も眩しいが、思いの外真面目な大映らしい作品。苦労ばかりの尼寺の安寿様に三宅邦子。

舞台が京都なせいもあり、現代劇では東映の様なハジケぶりは見せられず、池広一夫も素材に戸惑い気味。脚本は舟橋和郎と吉田哲郎、ベテラン二人の共作だがガールズアクションまで走らせなかったのが残念。
さらさらなロングヘアと美脚が眩しい三木本、坊主頭で入浴も見せる安田とそっち（どっち）は問題なし。

同時上映は「兵隊やくざ　強奪」で池広+田中の大映京都布陣。同じ月に東映東京の「不良番長」がカラーで公開されてる事を考えると、やはりモノクロは厳しい。「関東女やくざ」ぐらいに振れてくれればと思うが、池広一夫の真面目さが出た感じ。

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