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パリところどころのbennoのレビュー・感想・評価

パリところどころ(1965年製作の映画)
4.0
60年代のパリの風景…ヌーヴェル・バーグを代表する6人の監督のオムニバス作品…。


①《サンジェルマン・デ・プレ》
    ジャン・ドゥーシェ監督

美術学校のアメリカ人女子留学生…彼女はフランス人学生にナンパされ彼のアパルトマンへ…しかしその部屋は…??

パリ6区は知的好奇心を駆り立てる場所…そこでのアメリカ人とフランス人を皮肉ったお話…。


②《北駅》ジャン・ルーシュ監督

夫婦喧嘩の末、家を飛び出した妻…そして出逢った人物は、彼女の欲望を満たす理想の男性…彼に誘われた妻は?? そして男性の反応は??

15分間にわずか3カット…1番ヌーヴェル・バーグを感じられる作品…夫役のバーベット・シュローダーは『モア』『バーフライ』の監督さんでもあります…。


③《サン・ドニ》ジャン=ダニエル・ポレ監督

売春地区として知られるパリ2区のサン・ドニ街のアパルトマン…威圧感たっぷりのベテラン娼婦とおどおど怯えた青年のユーモア溢れるやりとり…。

パリの風景は一切なく…どちらかと言うとイタリアンネオリアリズモっぽい…娼婦が兎に角男前!! 挙動不審な青年のパスタの食べ方に笑っちゃう…そして、いつになったら…❤︎*。


④《エトワール広場》エリック・ロメール監督

凱旋門を中心にしたエトワール広場…思わぬ出来事に巻き込まれるサスペンス風でもありラストはしっかりオチのあるロメールらしい物語…ある男の災難を描きます…。

僅か15分での話の構成が見事…そしてパリの日常を流れるように映し出す流石のアルメンドロス…。


⑤《モンパルナスとルヴァロア》
ジャン=リュック・ゴダール監督

2股をかけている女性があるミスのために慌てふためく様子が滑稽…自業自得のお話…。

住んでいた15区に近い場所…ゴダールっぽくなくシンプルな物語…でも皮肉はたっぷり…。
コケティッシュなジョアンナ・シムカスが可愛らしくファッショナブル…。


⑥《ラ・ミュエット》クロード・シャブロル監督

パリ16区の高級住宅街…ブルジョワ一家の悲劇…辛辣でブラックなオチが見どころ…。

シャブロル監督は夫役で出演…兎に角、家政婦がエロい…。


それぞれの監督さんの個性が出ていて、どの作品もぜ〰︎んぶ面白かったぁ…パリの街並みも堪能出来ます…。

私のお気に入りは…②と④…ෆ*

好きな監督さんを見つけて下さいねっ(◍⁃͈ᴗ•͈)♡*


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