ハレルヤ

カエル少年失踪殺人事件のハレルヤのレビュー・感想・評価

カエル少年失踪殺人事件(2011年製作の映画)
3.6
1991年3月に5人の少年が同時に行方不明になる事件が発生。5人の姿も手掛かりも何も掴めないまま時が流れていき、捜査する警察、特ダネを狙うマスコミ、犯人像を分析する大学教授、子供たちの家族など様々な人々の様子を描いたサスペンス映画。

韓国で実際に発生し、今もなお未解決事件とされている本作の事件。こういった事件が解決できない要因の1つは、やはり初動捜査の遅れ。他にも余計な人間がかき乱し、間違った方向へと突き進んでしまう事。そういった現実を突き付ける内容になっています。

前半は割と本当にあった事をベースにしている感じでしたが、後半は一気にフィクションチック。犯人らしき人物と直接バトルを繰り広げたり、その人物が主人公の娘に接触してくるしで、ここは作り話っぽさが露骨に出てたのは少し残念。

全体的にも抑揚があまりなく、事件解決への熱量が少なかったのもマイナス。同じような未解決事件を取り扱った名作「殺人の追憶」と比べたら、より一層それを感じましたね。

でもキャストの演技はなかなか。特に遺骨と対面した遺族の姿は演技に見えないほど。全編暗いし、解決できないと分かりきっている物語ですが、最後までキッチリ見れる仕上がりになっていると思います。
ハレルヤ

ハレルヤ