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戦火の馬のharuのレビュー・感想・評価

戦火の馬(2011年製作の映画)
4.0
友の呼ぶ声。

イギリスの貧しい農民の息子アルバートは、父が買ってきたサラブレッドにジョーイと名づけ、可愛がる。ところがついに金がなくなった父はジョーイを売ってしまい、以降ジョーイは戦地を駆け抜けながら、様々な人間に出会う。

「フェイブルマンズ」を見たので、ひさしぶりにスピルバーグの作品を鑑賞。
ストーリーの中心はアルバート(最初の飼い主)とジョーイの友情ですが、二人は早々に別れ、以後「バルタザールどこへ行く」のように、ジョーイが様々な人間と出会う話。意外とジョーイの飼い主サイクルが早く、特に2番目のロキは良い人だったのに、とんでもなくあっさり退場。その後もジョーイに優しくしてくれる人間たちがそこそこ現れるのですが、全員短命。エミリー可愛かったのに…!
しかし主役は人間ではなく、馬のジョーイ。とにかく彼の演技が上手すぎる…!親友トップソーンを庇って俺が運んでやるわ!とアルバート仕込みの農耕スキルを発揮したり、にんじんネタでコメディやったり、有刺鉄線が絡んで痛がったり。そしてラスト!遠くからアルバートの呼び声が聞こえると、一目散に彼の元へ。ボロボロの体で、視線だけで訴えてくるその姿に、もうずっと泣いてました。誰か彼に主演男優賞を差し上げてほしい。
終盤はさすがにやりすぎじゃない?ってぐらいのベタベタな演出なんですけど、ジョーイが戦地を駆け抜ける姿がかっこよかったです。
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