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単騎、千里を走る。のfilmtravelerのレビュー・感想・評価

単騎、千里を走る。(2005年製作の映画)
4.5
チャン・イーモウ
降旗康男
雲南省 麗江古城、李家村、ナシ族の踊り、玉龍雪山(5596m)
石頭村(石鼓村)、元謀土林
高倉健(ガオツァンジェン)は有名らしい。
三国志演義の関羽の故事「過五関 斬六将」に因む。(曹操に遑を告げ、劉備の元へ帰った。)
10年会ってない息子との距離を縮めようと中国で単騎千里を走るを撮りに行きたくなる。
李加民の境遇に自分を重ね合わせる。どうしても李加民でないとダメな気がした。玉龍雪山が見える。
自分の無力を感じた。
誰かに助けてもらわないと一歩も動けない。健一もそうだったのかもしれない。
李加民は息子のために中国へ単騎走ってきた剛一に自分を重ね合わせ踊れない。
剛一は息子に会いたい会いたいと泣き崩れる李加民を羨ましく思う。
全く言葉のわからない場所で部外者になり、孤独の中で、健一の気持ちの中へ入っていく。
健一が李加民に気を使っていただけと知っても、尚も、ヤンヤンを連れていきたかったのは、健一も気を使っていたのだから、自分も同じようにしようと思ったことと、李加民への共感から。
健一が感謝していると言ったこと、1人の旅人に大きな宴席を持ってくれたこの村の人の気持ちを信じたい。
土林でヤンヤンを追いかけながら、健一を追いかけた。抱きしめながら、健一を抱きしめた。
ヤンヤンは行かないと泣きながら拒絶した。(天才子役)
ヤンヤンは父親に会う心の準備ができていなかった。健一もそうだったのかもしれない。
健一の死を玉龍雪山の麓で聞く。仮面劇は仮面の下に本当の自分が潜んでいる。自分たち親子もそうだったのかもしれないと気づく。
李加民に写真を見せに行って受刑者全員で号泣。皆がそれぞれのヤンヤンを思い出したのだろう。