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峠 最後のサムライのfilmtravelerのレビュー・感想・評価

峠 最後のサムライ(2020年製作の映画)
3.7
小泉堯史
雨あがる、阿弥陀堂だより
博士の愛した数式、蜩ノ記

原作 司馬遼太郎

越後長岡藩の家老河井継之助はフランス式兵法の導入やガットリング銃を購入など、先見の明がある人物であった。
榎峠まで来た新政府軍に発砲し開戦へ。長岡城楽城から会津へ。

江戸から明治という時代の峠でもあり、
自身の年齢という峠でもあったに違いない。

藩という概念を超える国家という思想が峠の向こうからやってきたとき、最後のサムライたちが古い価値観を道連れに、あの世へ旅立っていった。皆が自分たちの信じるもののためというより、自分たちが信じてきたものがすでに意味をなさないと知りつつ、後世に道を譲らんとするかのように、後を歩くものが歩きやすく整地するかのように死んでいった、